5/24放送のテレビ朝日「サタデーステーション」では、「皇族数の確保に向けた与野党協議」についての報道があったようです。
私は名古屋ライブからの帰途だったので放送は観ていませんが、YouTubeで当該部分の動画が公開されていました。
動画中でポイントとなっているのは、笠原英彦・慶應義塾大学名誉教授のコメント。まず、女性皇族が結婚後も皇室に残った際の夫や子の身分については
生まれる子どものことを考えたときに、やはり母親は皇族だけれども父親は一般国民だという形が、子どもの将来とか教育の在り方ということに果たしてどう作用していくかが、なかなか想定できないということがあるのではないか
と述べています。
「子どもの将来とか教育の在り方」という観点はけっこう重要と感じました。自民などが主張する「女性皇族の夫や子は皇族としない」案だと、子は「生まれながらの一般国民」でありながら、「法による規定」が原因となって事実上の(それこそ「準皇族」的な)「行動や発言の自粛」が求められる事になります。
これは、旧宮家系男系男子の養子案とはまた別の角度から憲法14条の「門地による差別」に抵触するかもしれません。
そしてもう一方の「養子案」について。まず動画中のナレーションでは、養子の対象とする旧宮家系男子について「旧皇族」といった誤った表現ではなく「(旧宮家の)その子孫」という正しい表現がなされており、制作側の理解度が垣間見えました。
笠原氏のコメントは以下の通り。
皇族数の確保という点では、最後の1つの方法として考えてみる必要性はあるだとうと思いますけども、ご本人の負担というのはかなり大きいわけですから、将来こういうことをやりたいという希望を持っている人が、皇室に入って陰で支えるなんていうことを求めること自体、かなり厳しんじゃないか
要点としては「現実策として不適当」という見解だと思います。
笠原氏は「令和の有識者会議」の専門家ヒアリングに参加しており、「皇位継承資格を男系女子まで拡大」「皇位継承順位は男系男子優先」といった主張。私個人の評価としては「本当は解っているのに日和って踏み込まない人」という印象です。
けっこうこのニュアンス、多数の政治家に見られる「女性天皇は良いけど…モゴモゴ」と共通するものがあるかもしれません。これはある種、本当の馬鹿で男系男子固執している輩より深刻な欺瞞も含んでいるのですが、そうした人物にしてなお「自民党的な主張内容は問題あり」という事を全国放送のテレビでコメントする状況になっているわけです。
これは「テレビという極めて臆病なメディア」にしてみれば「けっこう踏み込んだ」内容と言えるかもしれません。
こうした放送が出てきたのも、「読売提言」のインパクトと無縁ではないでしょう。YouTube動画へのコメントや、番組への感想を送るといった反応が、今後の放送に大きく影響すると感じます。
ぜひ、皆さんの感じた内容で「反応」してください!
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いよいよ始まった「テレビの反応」で、状況の変化がさらに加速されるかもしれません!