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小林よしのり
2025.7.6 06:58日々の出来事

「負け犬の男尊女卑」が薄甘い極右ブームの正体である!

選挙というもの、民主主義というものの実態がようやく
分かってきた。
金と組織力が圧倒的にモノを言う世界で、「公」なんて
どこにもない。カオスだ。

宗教や労組などの団体がいかに力を持つのか、よく分か
った。
動員力が政治家にとって、いかにありがたいものか、
身に染みて分かる。

街宣車の前に集まるパラパラの人数でも、政治家にとっ
ては、「今日は多い方」と感じるらしい。
ゴー宣道場の門下生や、わしの熱心な読者が炎天下、
駆けつけてくれていると、やけにありがたく感じる。

それにしても、今週土曜日の「夏祭り」は400人に
迫る人数が集まるのだから、とんでもない空間だ。
街宣車が行くところ、常にこの人数が集まるようなら、
選挙なんて、圧勝するに決まっている。

だがそんなお祭りのような人数が、ある「風」が吹いた
時には、集まってしまうし、飽きられたら無人の空間が
広がるだけだ。

今は自民党から溢れ出た極右政党に風が吹いている。
かつて右翼団体が叫んでいた内容が、新鮮な言葉として、
人々に刺さる時代が来た。
ヨーロッパの極右ブームが、遅れて日本に到達したの
だが、日本では「薄甘い極右ブーム」にしかならない。
山尾しおりの公約の方がよほど右翼的である。

山尾さんは、「皇室と自主防衛」を真正面から訴えて
いるのだから、本当に凄い!
日本の「薄甘い極右政党」は、滑稽なほど「家計簿」の
話をしていて、皇室には全く無知で関心がなく、遊びで
排外主義をちらつかせて、刺激的なスパイスを香らせる。

しょせん「薄甘い極右」であり、「負け犬の男尊女卑」
だけが、奴らの共通の思考パターンである。

日本人の「負け犬の男尊女卑」が、愛子さまの立太子を
阻み、皇室という日本人のアイデンティティの消滅を
加速させている。
それが日本人ファーストなんだから、堕落の極致である。

しかし、政治の世界に、思想や知的な評論は通用しない。
ひたすら家計簿と動員力だけである。
国家ビジョンなんて誰も考えない。
承認欲求の暴走がカオスを産むのが、選挙という現象で
あると、醒めて見ておくしかない。

ここまで冷静にこの度の選挙を概観しても、山尾しおり
の選挙運動、選挙公約は、硬派である。
日本一、硬派な主張を連呼している。
これで当選したら、奇跡であり、日本に背骨が入ることに
なるのだが。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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