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高森明勅
2010.5.23 11:25

第二回道場での質問(3)

Q3
陛下のご意思をうけた典範改正ができるようにするための取り組みは?

A
旧典範では、改正は天皇陛下が皇族方や顧問官らの考えを聞いた上で、最後はご自身でお決めになるルールだった。

しかし、今の憲法では、国会マターとして皇室が関与できない政治的案件になってしまった。
でも、この問題への現実的な取り組みは、ほとんど皆無。

残念ながらこの点の是正を待って典範改正に着手するのでは、時間的に間に合わない。

だから不本意でも、国会に働きかけて危機打開のための典範改正を急がせるしかない。
だがその場合でも、陛下のご内意はしっかり伺うべきだ。

Q4
天皇陛下のご公務のお姿を近くで見、国民へのお気持ちにも直に触れられるので、直系継承の方がよいと思うが?

A
新旧典範は共に直系主義。前近代でも直系優先は大切な原則だった。
今後も直系優先は維持されるべきだろう。

(つづく)

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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