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高森明勅
2010.6.3 00:26

旧宮家系国民男子の皇籍取得(6)

もう一つ。
「伏見宮系皇族の末裔の男子たちを皇族に復活させようという提案・・・・にも大きな問題がある。

歴史上は、一度皇籍を離脱した皇族が再び復して天皇となる平安時代の59代宇多天皇や60代醍醐天皇の例もあったが、近代の新旧の皇室典範はこれを認めなかった。

まして、現在の伏見宮系皇族の末裔とされる男子たちは皇族であったことは一度もない。

たとえ戦後直後の皇籍離脱がなくても、内規上は臣籍降下せざるを得なかった家々の末裔たちばかりである。

かつて臣籍降下した華族家の子孫が皇籍を得て天皇になるのと論理上は変わらない」
(小田部雄次氏『皇族』平成21年)

ーーかくて実現可能性と妥当性の双方から、旧宮家系男子の皇籍取得は、選択肢となり得ないことがハッキリした。

そうなると、男系限定を維持するには、側室の復活とか、産み分け技術の発達とそれの皇族方への強制といった、およそあり得ない方策しか残らない。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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