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高森明勅
2010.7.20 13:24

第8回「あさなぎ」勉強会

7月18日、靖国神社崇敬奉賛会青年部「あさなぎ」の第8回勉強会があった。

小生は、奉賛会顧問と共に、青年部の顧問も拝命しているので、この勉強会には毎回参加している。

勉強会ではこのところずっと、実際に戦場を体験された方々を招いて、お話を伺っている。

今回は、有翼特殊潜航艇「海龍」の艇長だった方、戦争終結後、なお昭和22年まで機雷除去の掃海作業に従事された方、全滅した拉孟守備隊の生き残りの方、満州国陸軍の軍官学校生徒からシベリアに抑留され、地獄の体験をされた方の4名がご参加くださった。

最も若い方で84歳、最年長は93歳だ。

しかし、皆さん記憶は鮮明で、言葉もはっきりしておられる。

耳の遠い方もおられるものの、年齢より遥かに若い印象を受ける。

勉強会の前半は4班に分かれ、各班15名ほどの若者がそれこそ膝を交える近さで、持参の貴重な資料なども見せて頂きながら、また自由に質問しながら、じっくりお話を聞く。

小生、後半の全体懇談会の進行役を仰せつかっているので、各班を順番に回る。

だが、次の班に移る時は、後ろ髪を引かれる思い。

身体が4つあって欲しいと感じる。

どの班も適度に打ち解けた雰囲気の中、真剣に耳を傾けている。

実に貴重な勉強会であることを、改めて痛感した。

中でも拉孟守備隊は、桜林美佐さんが「ひとり語り」のテーマの一つにされている。

僅か1300名足らずの兵力で、アメリカの最新最強の装備を持つ4万を超える中国軍の猛攻撃に対し、100日以上も持ちこたえ、生存者は重傷で動けなかったり、意識不明で捕虜になった20名ほどだったという。

勉強会にお越し頂いたのは、隊長の厳命で守備隊の敢闘を遺族に伝え、後世に伝えるためにギリギリの段階で、やむなく戦地を離れた方。

今もその事に割り切れない感情を抱いておられた。

意外だったのは、全体懇談会で「大東亜戦争の終結を実感されたのは何時、どんな場面でしたか」という質問が出た時、4名の中3名の方が、異口同音に

自分の中ではまだ終わったという実感がない」

と答えられたことだ。

今日学んだことを、自分一人にとどめず、周囲に、また後代に伝えていかねばならない。

そう銘記させられた勉強会だった。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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