ゴー宣ネット道場

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高森明勅
2010.8.26 16:00

「あさなぎ」への誤解

ひょっとしたらどこかで誤解が生まれているかも知れない。

それを放置するのも誠実な態度ではないだろう。

そう思って筆をとることにした。靖国神社崇敬奉賛会の青年部(愛称あさなぎ)のことだ。

私のブログや道場での発言などから、「あさなぎ」をあたかも運動体の一種のように錯覚している人はいないだろうか

もしそのような誤解が生まれているとしたら、残念だ。

神社には普通、地元にそれを支える氏子の組織があって、祭典の時などに手伝いをしたり、さまざまな役割を果たしている。

その際、どこでも青年部の貢献は決して小さくないはずだ。

あさなぎ」の位置付けも、基本的にそれと何ら変わらない。

大祭の前に境内の掃除の手伝いをしたり、一般の神社で正月に初詣の人たちに甘酒を振る舞ったりするように、終戦記念日に喉が渇いた参拝者に麦茶配りをしている。

それが果たして「運動」なのだろうか。

勉強会を開いて戦争体験者の話を拝聴したり、会員から希望者を募って戦跡地を訪ねたりするのと、他の神社の氏子会で祭神について学んだり、ゆかりの地を旅したりするのと何か違うだろうか。

もし靖国神社だから「運動」のように受け取られているとしたら、それはこの神社へのいかにも戦後的な偏見のためと言うほかない。

このことは、運動なるもの自体が良いとか悪いということとは無関係に、確認しておきたい。

アメリカでアーリントン墓地の清掃活動をしているボランティア団体があったら、それも「運動体」と扱われるだろうか。

……って「誤解」されているかも知れないということ自体、私の思い違い、誤解かも。

なら、こんなこと書く必要もなければ、わざわざ読んで頂き恐縮至極。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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