ゴー宣ネット道場

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切通理作
2010.9.21 15:17

第7回ゴー宣道場に向けて

       こんにちは。
  そろそろ第7回ゴー宣道場の基調講演について具体的に内容を考えなければならない時期に来ている切通です。

  今日から、当日にはどんなところに話題を絞り込んでいくのか、その準備がてらブログを書いていきたいと思います。
  いろんな方向にとッ散らかってしまうかもしれませんが、だんだん方向を見定められればと思います。

  「私から公への経路」というテーマ以外、何も指示はなく、あとは好きなように考えてきていいと小林よしのりさんはおっしゃっていました。

  とはいっても、「私」の話に自足するのではなく、参加される皆さんの発言の呼び水にもなるような話にしなければなりません。
 
  そこで僕は、自分と『ゴーマニズム宣言』とのかかわりを改めて語るところから始められないかと思ったのです。

  実はゴー宣ネット道場で番組をやらせていただくことになった時、僕の母親は「小林よしのり氏に関わるのはよくないのではないか」と言って来たのです。
 僕の文筆活動において、右翼的な色が付きすぎると心配しているのです。

  またTwitterでも、僕がゴー宣ネット道場で「せつないかもしれない」を始めた時「小林よしのりに関わった切通はもうおわりだな」というようなことをつぶやかれました。
 
  小林さんに対しての「右翼」というレッテルは、おそらく『戦争論』あたりからゴー宣を読まなくなった層からは、いまでもかなり根強いと思います。

  実は何を隠そう私も、一部の方はご存じと思いますが、小林さんが「新しい歴史教科書をつくる会」の結成にかかわりはじめたあたりから、いったん距離を置いています。
  それは私自身「戦争はいけない」という戦後民主主義的な価値観に染まっており、その枠内で考えるということをなかなか壊せず、手放せないでいたからです。

  その後小林さんとふたたび接点を持ったのは「わしズム」に書かせていただくようになってからです。
  実はこの時私に依頼することを提案したのは私にとっても旧知である編集担当者であって、小林さんはそれを承認したという形でした。

  いい機会だと思い、慰安婦論争以後の『ゴー宣』を、その時点での新しい回にいたるまで、全部改めて通読し、また『戦争論』のような描きおろし作品もすべて読みました。

  通して読み返すことによって、それまで見えてなかったものが、雲が晴れるように見えてきました。
  
  たとえば慰安婦論争では、事実論争の側面が強いのに、そこにどんなイデオロギーが隠されているかという「深読み」をしてしまい、勝手に自分の中に敵を作って、そのフォルダに小林さんを入れてしまっていた人が多いのではないか。
  そしていまでも入れたままの人もいるのでは、と思います。

  それに僕自身、事実論争は不毛ではないかと思っていたのです。
 しかし、わしズムの記事で宗教とスピリチュアルについて取材したとき、カルト宗教に対する対策を担っているある牧師さんが、洗脳を解くには、たとえば同じキリスト教を名乗っていても聖書の記述のどことどう違うかとか、とにかくひたすら「事実論争」だけをすることが効果を生む・・・・・・と言っていたのを聞いた時「小林さんのやっていたことは、こういうことだったのか」と目が開かれたのです。

  その牧師さんいわく、いくら頭ごなしに、お前の考えていることは間違っているだの、本質的におかしいだのと言っても、洗脳を解くことは出来ない。

  「小林よしのりは枝葉末節ばかり見て、本質を語っていない」「ゴー宣は考えのプロセスを開示しているドキュメント性に価値があるのであって、たいした思想などない」といった批判をしている人間こそが、実は予定調和の答を自分が出しているに過ぎなかったのではないか。

  最新の動画『よしりんにしやがれ』で、小林さんは言っています。全面的にすべて委ねられる政治家などいない。ここは同意できるけど、ここは同意できないという「個別論」が大事なのだ、と。

  バイアスのかからない「個別論」が出来るということにこそ、実は思考の自由があるのではないか、と。

  すると、戦争イコール暴力そして無秩序状態であると言えるのか、あるいは暴力であるとしてもそれを全否定できるのか・・・・・・そういった視点を持つことが出来る。
 
  そのことによって、自分が思考者として立つことができる。
  
  そんなことが、通読していてスーッと浮かび上がってきたような気がしたのです。

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

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テーマ: 「愛子皇太子の可能性」

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