ゴー宣ネット道場

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切通理作
2010.12.13 20:20

真の国際人とは

 
        第8回ゴー宣道場の感想を、僕は終わってすぐと、後日動画を見てからのものと、二回書きました。
   その二回めで、以前には焦点を絞り切れていなかったものが見えてきました。

   二回目は、最後の方で有本香さんのおっしゃった、「民族」という言葉には気をつけろ、という発言が印象に一回目よりも残ったのです。

   そして今回の第9回道場『中国、チベット、台湾、そしてアメリカを分析せよ!』における有本さんの基調講演は、第8回の最後における有本さんの発言とつながっていると思いました。

   中国についての話題で、手前勝手な「民族」という概念を拡大すると、それは世界征服にもつながる、という。

   また、日本と中国といった一対一の発想では視野狭窄に陥り、常に最低でも4国の動きを視野に入れながら国際関係を見ていく必要があるという有本さんの発言からは、真の国際人とはこういうことをいうのだなと気付きました。

   国際人とは国籍の溶解した「地球市民」のことではない。自国のナショナリズムに立脚しながら、場当たり的なフレームアップではなく、常に複数の国家間での関係性を見据えていくという姿勢の持ち主のことを言うのだな、と。

   僕はもちろん到底そんな段階には達していない愚民ですが、そこに意識を向けることが出来ただけでも大変感謝しております。

  高森明勅さんが「国内で通用する和の倫理と、国家間の緊張感を分けて考え、後者は高学年になってから教えるようにすればいい」とおっしゃっていましたが、中国がパンダを携えて「日中友好」をしたのは、まさに幼い子供にも中国という国の素朴で善良なイメージを受け付けるにはぴったりでした。

  僕も有本さんと世代の近い「パンダ世代」。中国からパンダが来た時小学生だった世代です。
  
  あれから30有余年、ようやっと僕も「洗脳」が解けてきました。

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

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テーマ: 「『コロナ論』が炙り出したもの」

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