ゴー宣ネット道場

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切通理作
2011.6.21 10:47

ホリエモン

ホリエモンがモヒカン頭で収監されましたね。

ホリエモンに対して小林さんは、
小泉・竹中路線の格好の具現者という以上の
意味はないと言っていましたが、

もっといえば彼本人は
いつの時代でもいる
お金儲けのためには手段を選ばない人間
というに過ぎないと僕には思えます。

やくざ映画とか
『座頭市』なんかにも
「これからは力の時代じゃない。頭だよ」
とかいう<新しい世代>が
ワルとして出てきますよね。
決して自分では法を破らず
裏ではしっかり敵の組と手を結んでいるような・・・・。

半世紀近く前から
描かれてきた人間像。
それがたまたま時代の波の中で
新しいことをしているように見えただけ。

たしかにあの時代の顔であったことは事実でしょう。

そしていま、
朝日系メディアがホリエモンと親和性が高いということについては
なんでだろうなって思います。

収監後手記を載せ続けることを謳う週刊朝日は
手向けの言葉を識者から集めもする。

あの逮捕が妥当かどうかという論議に
当事者として発言するのは
(事の是非は別として)わかります。

けれどお金儲けの話題でもなんでもない、
世の中どうするかみたいな時に
起用されている。

朝日新聞社が
かつての名物論壇週刊誌
「朝日ジャーナル」を復刊させた時
ホリエモンが
論客として出てきたのには呆然としました。
震災直後の『朝まで生テレビ!』という世の中的にも重要な回で
識者として発言。

それにしても、3・11直後の朝生に
ホリエモンが出てきて原発推進説く・・・って、
なんか彼自身が保守派のパロディみたいに思えてきちゃう。

それ自体「80年代っぽい」っていうのかな、
なんでもカルチャーなんだ、みたいな。
朝日系ってやっぱそういうノリ残ってんのかな。

だけど笑い話にもしたくないのは、
堀辺正史師範が前に
「軽くすませる話題の部分のイメージ操作で
世の中が変わってしまうこともある。風潮から
世の中を変えることも出来る」
と発言されていたことを思い出したから。

ホリエモンをしきりに識者として扱う
メディアに対して、
僕はちょっとそういうヤバさを感じなくもない。
で、一緒に出てた東浩紀なんかが妙に持ち上げたり。 

ホリエモン自身がいまの時期、
メディアと親和性を持つことで
世の中を味方につけたいと
考えるのは当たり前のことです。

しかし、
こうもやすやすと乗ってしまうマスコミって、
よっぽど彼に「ちょろい」って
思われてるんだろーなーと思うわけです。

朝日系はホリエモンがイケイケだったゼロ年代を、
もう懐かしんでいるのかな。
早い時代サイクルにおけるノスタルジー・ヒーロー
なのだろうか。

ホリエモン自身が80年代のフジテレビの
「面白くなければテレビじゃない」の時代に
懐かしさを感じていたように・・・・・・。

それとも
「保守のパロディ」を内側に作り出して
形骸化させようとしているのでしょうか。

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

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