ゴー宣ネット道場

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切通理作
2012.8.23 02:58

ついに本性をあらわした

    

 大津いじめ事件で教育長が襲撃された事件が起きたことはこちらのブログでも話題にしましたが、いじめ被害者で自殺した少年の父親が、「暴力に訴えても解決しない」と声明を出しました。

 

 事件関係者へのテロ行為を煽るようなことになってしまうことの責任を感じられたのでしょう。

 

 「息子に対するいじめを知ったとき、相手を殴ってやりたい衝動に駆られた」と自分の気持ちを正直に語りつつ、「しかしそういった行動に出た場合に息子は喜ぶだろうかと必死に考えた」と真摯に問いかけています。

 

 しかし、この父親の声明に対して、加害者叩きに躍起になっているネット市民からは、以下のような声が集まっています。

 

「別にお前らのためにやってるわけじゃないから」

「なんで、遺族が口を出すのか、わかんねーなー なんか勘違いしてない?

「もはやこの人の息子の敵討ちみたいなことじゃないんでしょ」

「勘違いしてるよな被害者は加害者の反省とか更生とか望んでないって 被害者は、加害者に自分と同じか、よりひどい目にあって欲しいと望んでるよ。」

「親も典型的なイジメられっ子か日本人らしいけど

「そんなことだから息子がいじめにあう」

http://bit.ly/ORXvHr

 

 これでハッキリしましたね。

 「いじめに関わった人間を公開処刑するということがいじめだ」というのは単なる構造の分析ではなく、彼らのやっていることそのものであったことが。

 

 彼らは、この父親が個人としての心情を正直に吐露しながら語りかけている態度よりも、自分たちの「匿名の暴力」の方がはるかに通用性のあることだと思い込んでいるのです。

 

 まさに、先日の道場で小林さんの言った「いじめは誰かが死ぬまで続く。そしてたとえ死んでも、反省するどころか、まるでゲームに勝利したように『やった!』としか思わない」という事態が、ここでも始まっています。

 

 

 

 今回の事態で、より大きな力での解決を求めることそのものの危険を私は実感しました。

 

 近日動画でUPされる前回道場の中での自分は、まだまだそこまでの危機意識は持っていませんでしたが、この閉塞した状況はどうやって打開していけばいいのか、今後とも考えていきたいと思います。

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

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テーマ: 「コロナ後のリベラル」

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