ゴー宣ネット道場

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高森明勅
2013.6.27 14:23

雅子妃殿下と皇室祭祀

残念ながら、ご療養中の皇太子妃雅子殿下を巡り、
無責任かつ悪意ある記事をしばしば見かける。

それらでコメントしている識者も、
皇室についての無知や誤解に基づくか、
或いはバランスを欠いた発言が目につく。

まず、最も基本的な事実として、
皇太子殿下がご療養中の妃殿下を支えながら、
ご公務に精励しておられるにも拘らず、
このことが殆ど無視されているのはどうしたことか。

率直に申し上げて、
雅子妃殿下はあくまでも皇太子殿下のお妃として、
皇室の中で位置を占めておられる。

従って、妃殿下のご療養のことばかりを取り上げて、
皇太子殿下のご精励ぶりを看過するのは、本末転倒も甚だしい。

しかも、そのような扱われ方の結果、
皇太子殿下までご公務に十分取り組めないでおられるかのような、
誤ったイメージが独り歩きしている気配すらある。

皇室の祭祀についても、
皇太子殿下は海外にお出ましになっておられる等の
やむを得ない事情がない限り、欠かさずにお出ましになっておられる。

1月1日の歳旦祭などは近年、
天皇陛下が大事をとってお出ましにならない中で、
皇太子殿下のご拝礼は欠かさず続けておられる
(他の皇族方の参列はなし)。

皇族方の中で、皇太子殿下こそ最もご熱心に、
皇室祭祀に取り組んでおられる、
と申し上げて敢えて過言ではなかろう。

また、妃殿下がご療養中のため目下、
祭祀に殆どお出ましになれない状態にあることが、
悪意ある形で取り上げられることが多い。

しかし、そうした記事を書いている記者や、
コメントしている識者で、きちんと自ら装束を着けて、
本格的な祭祀に奉仕をした経験がある者が、
どのくらいいるだろうか。

それを日々の職業としている神職ならばともかく、
そうでなければ祭祀に先立つ潔斎も含め、
神聖な祭祀における極度の緊張など、心身への負担は、
想像以上に大きい(神職でも、例大祭などは緊張を伴うだろう)。

特に、几帳面かつ真剣に取り組もうとすればするほど、
巨大なストレスを抱えることになる。

私自身の乏しい体験からも、そのことは確言出来る。

宮中三殿での祭祀にお出ましの際、
皇太子妃殿下は他の女性皇族と違って、
(皇后陛下と同様に)殿内に入って内陣にてご拝礼をなされる。

よって、髪形(おすべらかし)も
お召し物(五衣・小ウチキ・長袴)も、全く異なる。

だから、その精神的身体的なご負担は、極めて大きい。

ご療養中の身であれば、軽いお気持ちでお出ましになれなくて、
むしろ当然だ。

しかも、以前にも言ったように、
皇室祭祀の本義は、どこまでも「天皇の祭祀」たる点にこそ、存する。

だから皇室祭祀令附式には、天皇が未成年の場合の装束も、
別に規定していた。

未成年ということは、摂政が置かれ、
天皇のご公務を全面的に代行している状態である。

そうした状態でも、
皇室祭祀は未成年の天皇が主体とならねばならないとされたのだ。

同式には、天皇がまだ乳幼児でも、
女官が「奉抱ス」つまりお抱き申し上げて、
ご拝礼をお手伝いすることになっていた。

たとい乳幼児であられても、
皇室祭祀の主体はあくまでも天皇であり、
摂政による代行は考えられていないのだ。

だが一方、「明治大帝」と内外から尊崇された明治天皇の、
祭祀へのお出ましの実際を見ると、ご健康上の理由から、
より大切な大祭についても、明治31以降の15年間に、
ご自身がお出ましになっていたのは、
わずかに秋季皇霊祭・同神殿祭6回、神嘗祭4回、
新嘗祭6回のみだった、との調査結果が発表されている。

取り分け、重要だがご負担も大きい新嘗祭は、
明治38年を最後に以後、お出ましはなくなった。

上記の他にも様々な大祭があるが、お出ましはゼロ。

祭祀に先立って、心身を清める潔斎をなさるが、
このご負担が大きかったようだ。

皇室祭祀の主体たる天皇で、「大帝」と 称えられた明治天皇でさえ、
ご健康を慮って、こうした実情であった。

「皇室に詳しい」とされて種々コメントをされている
識者の方々には、自ら祭祀の場での緊張感を実地に経験され、
明治天皇の祭祀へのお出ましの実際なども知った上で、
天皇でも皇太子でもないご療養中の雅子妃殿下に、
祭祀へのお出ましを強要するかのごとき物言いが、
果たして出来るのかどうか、ぜひお考え頂きたいものだ。

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テーマ「雅子妃殿下の行方」



平成25年8月11日(日)午後1時 から
『人事労務会館』 にて開催します。




「人事労務会館」
(住所:東京都品川区大崎2-4-3 )は、
JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン・りんかい線
『大崎駅』 の 北改札口 を出て左へ、
「西口」 側の左階段を降りて、徒歩3分です。


毎回、会場の場所が分からず迷われる方が、多くいらっしゃいます。

人事労務会館のHPにて、場所をよくご確認の上、ご来場下さい絵文字:重要
(HP掲載の、駅から会場までの地図を印刷し、持参されることをオススメします )

詳しくは、 
“ こちら ” でどうぞ。


8月11日の「ゴー宣道場」は、
笹幸恵さん、泉美木蘭さんの、ダブルセンター体制で、

「雅子妃殿下の行方」

を論じてもらうことになった。


わしは司会をする。



自称保守論壇の、論壇ホステス的なお約束の言葉、紋切り型の言葉ではなく、
一般女性の本音と理想と毒舌を交えて、「雅子妃殿下と、皇室の行方」について、
まず自由に二人で対談してもらう。



わしが、突っ込むところはシビアに突っ込むので、
二人がどう応えるか、麗しくも緊張感のある対談になると思う。


 

当日は、わしの新書 『女性天皇の歴史(仮題)』 を、
サイン入りで販売できるはずです。




HP上の申し込みフォームからも申し込み可能です絵文字:重要絵文字:パソコン

上 ↑ のHPメニュー「道場参加申し込み」もしくは下 ↓ の申し込みフォームバナー(画像)
クリックして、申し込みページにお進み下さい絵文字:よろしくお願いします
入力必須項目にご記入の上、お申し込み下さい絵文字:重要絵文字:メール

お申し込み後、記入されたメールアドレス宛に「申し込み確認メール」が届きますので、
ご記入内容に間違いがないか、よくご確認下さい。

申し込み〆切後、当選された方にのみ「当選メール」を送らせて頂きます。
当選された方は、道場当日、
その「当選メール」をプリントアウトの上、会場までご持参下さい。



 道場参加申し込みフォーム



引き続き、往復ハガキでの応募も受付けております絵文字:重要絵文字:記念日


入場料は、お一人1000円です。

参加ご希望の方は、

往復はがき に、『第37回参加希望』 と明記、

さらに、


1. 
氏名(同伴者がいる場合はその方の氏名と続柄・関係など)

2. 住所

3. 電話番号
4. 年齢

5. 
職業(学生の方は学校名)
6. 
募集を知った媒体
7. 
応募の理由と道場への期待


返信はがきの宛名には、ご自分の氏名・住所をご記入の上、


152-8799

東京都目黒区目黒本町1-15-16 目黒郵便局・局留め

『ゴー宣道場』代表・小林よしのり、担当・岸端


まで、お送り下さい。



応募〆切平成25年7/31(水)必着です。


当選された方にのみ
当選通知を送らせて頂きます絵文字:記念日
(往復ハガキで応募された方は返信ハガキで、ネットから応募された方は
 当選メールでの通知となります。)

当選通知の送付は、応募〆切後になりますので、しばらくお待ち下さい絵文字:よろしくお願いします



皆様からの多数のご応募、お待ちしております絵文字:重要絵文字:晴れ


高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

次回の開催予定

第94回

第94回 令和2年 12/6 SUN
14:00

テーマ: 「コロナ後のリベラル」

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