ゴー宣ネット道場

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高森明勅
2013.9.11 14:07

五輪招致、素朴な感想

政治家は時に、国益の為なら平気で嘘をつく必要もある。

ってことぐらいは十分、承知しているつもりだ。

しかしこの度、五輪の東京招致の為に、世界中が注目する中、
日本の政治リーダーである安倍首相が公然と大嘘をついたのは、
許容範囲なのかどうか。

大いに首を傾げた。

マスコミは「国際公約」などと庇おうとしている。

だが、あの発言は将来に向けた約束ではなかった。

現に状況をコントロール出来ているし、
汚染水も完全にブロック出来ている、と明言したのだ。

どう見ても嘘だろう。

政府は大慌てで汚染水対策の閣僚会議を開催した。

まさに泥縄だ。

しかし、既に「完全にブロックされている」のなら、
何の為にそんな会議をわざわざ開く必要があるのか。

菅官房長官に至っては、
「安倍首相の発言の通り、確実にコントロールしていくことが必要だ」
と述べたという。

これは、「安倍首相の発言」とは裏腹に、
これまで事態を「確実にコントロール」出来ていなかった事実を、
率直に白状したものに他ならない。

それにしても、もし東京招致に失敗していたら、
この対策会議は開かれたのだろうか。

僅かでも福島の人々や、
海洋汚染の危険性への真面目な配慮があったなら、
五輪招致とは関係なく、
もっと早くこの種の対策に着手していたはずではないか。
高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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