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小林よしのり
2014.2.16 03:17

村山談話・河野談話に未来はあるか?その5

村山談話・河野談話に未来はあるか?
第5回 歴史認識の劣化が止まらない

最近、歴史認識が大雑把でデタラメになりつつある。
自称保守の側がネトウヨ並みに劣化して来てるからだ。
今朝(2月16日)の産経新聞の論説委員・石川水穂の記事も、
その種の劣化保守の歴史認識を晒している。

百田尚樹が「極東軍事裁判で亡霊の如く南京大虐殺が
出てきたのは、アメリカ軍が自分たちの罪を相殺するため

と言ったらしい。
それを石川は間違ってないと言う。

だがわしの歴史認識では間違っているのであって、アメリカが
怒るのは当然だろう。
百田の意見では、アメリカが原爆投下や都市空襲を
「大虐殺」だと認識し、罪悪感を持っていたことになる。
それを相殺するために極東軍事裁判で南京虐殺を出してきた
ことになる。
残念ながらアメリカはそんなにデリケートな国ではない。

あれはナチスドイツのホロコーストに匹敵する戦争犯罪が、
日本を裁くときに必要だったから持ち出したのだろう。

さらに大問題なのは、石川が籾井同様、慰安婦の
「強制連行」を認めている点だ。
籾井勝人NHK新会長が「韓国が日本だけが強制連行した
ように主張するから、話がややこしくなる
」と言ったことに
対しては、断固間違いだと指摘せねばならない。

日本は「強制連行(人さらい)」などしていない!
慰安婦は募集で集まってきたか、朝鮮人の周旋業者が親から
買って集めてきたのだ。

石川が間違いを指摘せずに「大筋で間違ってない」と
書いているのは、歴史認識が劣化した証拠である。

その上、籾井が慰安婦をオランダの飾り窓に例えるのも、
論点が間違っているのに、石井は「大筋で間違ってない」と
書いてしまう。
戦場における慰安婦(制度)と、平常時の売春を一緒くたに
したら、アメリカも欧州も怒るだろう。

百田や籾井や橋下徹や田母神や自称保守やネトウヨなどの、
正確な歴史認識を知らない連中が、放言・暴言の類を連発する
ような状態では、とてもアメリカや欧州の偏見を払拭する戦いには
勝てそうにない。
「オラの国は悪くねえだ―――――!」と叫ぶだけでは
馬鹿にされるだけなのだ。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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