安倍首相は「集団的自衛権」の行使容認に向けた
憲法解釈の変更を、「閣議決定」したあとで国会で
議論すると言う。
それじゃもう意味がない。
そもそも集団的自衛権の行使はわしも必要だと
思っているのだが、内容が問題だ。
内容次第で賛成もするし、反対にもなる。
なぜなら、わしは「大義なきイラク戦争」に反対した
立場である。
やはり大量破棄兵器がなかったのだから、
あれは侵略戦争だったのだ。
しかもイラクは、スンニ派が負けたから、部族間での
抗争も起こり、未だにテロが止まず、失敗国家状態に
なってしまった。
その状態で、アメリカは責任取らずに撤退したのだ。
さらにシーア派が勢いを増し、イラク国内にアルカイダが
潜入してしまい、イランからシリアへの武器輸送ルートが
出来てしまって、中東は最悪の状況になっている。
「イラク戦争」の総括がなされぬままに「集団的自衛権」の
行使というのも米国追従が過ぎると思うのだが、変更内容を
よく吟味する必要がある。
国民に内容を公開して、国会で議論することが必要である。
でなければ、「憲法の解釈変更」を、今後、野党が政権をとった
時には、また「閣議決定」でやってしまっていいということになる。
国会の意味がないではないか!
安倍政権、アメリカに「失望」と言われ、益々アメリカ追従を
強めて信頼を取り戻したいのか、特定秘密保護法案に次いで、
暴走が止まらない。
国民も事態の深刻さに気付きもせずに、国家の命運を
丸投げ状態だ。
天皇陛下はさぞ心配しておられることだろう。