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小林よしのり
2014.3.12 02:42

日韓「密約外交」はなぜ始まったか?


村山談話・河野談話に未来はあるか?

29回 日韓「密約外交」はなぜ始まったか?

 

1992年(平成47月、日本政府が慰安婦「強制連行」の

資料は発見されなかったとする「第1次調査結果」を発表

してからわずか3週間後、韓国政府は

日帝下軍隊慰安婦実態調査中間報告書」なるものを発表した。

 

だがこの報告書には独自調査による新事実はほとんどなく、

問題の「強制連行」については「1943年からは19世紀の

アフリカでの黒人奴隷狩りに似た手法で慰安婦を集めた」と

断言していたが、その根拠は吉田清治の証言だけだった。

 

一方でこの中間報告書では、慰安婦が業者との間で

四対六程度の比率で分配していたと見られる」とか、

終戦後には「収容所に収容され、大部分が帰国した」とか

いう認識が記され、

さらには慰安婦訴訟を支援していた韓国側の団体が

強制連行」を否定するに等しい見解を示したことから、

遅くとも1993年の初めには韓国政府も慰安婦「強制連行」は

虚構であることを確信したらしい。

 

こうして日韓双方の政府ともに、「強制連行」はなかった

という共通認識を持つに至ったのだが、

韓国の反日世論が沸騰してしまい、

もはやそれを認めることは政治的に不可能という厄介な

事態に陥ってしまった。

 

この騒動をどう収拾するか、ここから日韓両政府による

密約外交」が始まった。

そして、その結果として生まれたのが

河野談話」だったのである!

 

どちらが譲歩しなければならない弱みを抱えていたか

というと、それは明らかに日本側だった。

すでに宮沢首相が日韓首脳会談で8回も謝罪と反省を

繰り返したことに加え、

そもそもこの問題は韓国側から起こしたものではなく、

日本のマスコミが韓国に持ち込み、

韓国国民の反日感情を焚きつけた事件であるという事実を

韓国政府ははっきり認識していたのである。

 

そんな中、金泳三大統領は「この問題では日本側が真実を

明らかにすることが重要で、物質的補償は必要ない」と

表明し、これを受けて韓国政府は韓国人元慰安婦に対する

生活支援措置を決定した。

これは要するに、「強制連行」さえ認めてくれれば、

日本に対して金銭的補償は一切求めないという

メッセージだった。

そして日本政府は、これに飛び付いたのだった。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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