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小林よしのり
2014.3.20 15:57

河野談話に何が書いてあるか分かってるのか?


村山談話・河野談話に未来はあるか?

37回 河野談話に何が書いてあるか分かってるのか?

 

未だに河野談話は「慰安婦強制連行を認めた談話」だと

説明される。

自称保守の言論人たちは、「強制連行」がなかったことを

論証すれば河野談話を否定できるものと思い込んでいる。

または、検証なしの元慰安婦証言だけが根拠の

「官憲等が直接関与」という文言を否定しようとする。

そういう連中は、河野談話を読んだのだろうか?

河野談話の本文は860字、この連載の1回分と

同じくらいの分量しかない短いものだが、

連中はそれさえ読まずに論じているとしか思えないのだ。

 

河野談話は「強制連行」の内容をすり替えていて、

もう「奴隷狩り」的なものは対象に入れていない。

「官憲等が直接関与」というのも、大した問題として

扱ってはいない。

 

河野談話の核心は、慰安婦問題を

当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く

傷つけた問題」と認識し、国家として「お詫びと反省」を

表明していることにあるのだ!!

 

談話では、具体的にどのような行為が「女性の名誉と尊厳」

を傷つけたのかはほとんど判然としない。

そのため、「強制連行」の有無も大した問題ではなく、

「慰安所」というものがあったこと自体が

「女性の名誉と尊厳を深く傷つけた」のであって、

それこそが慰安婦問題の本質であると言っているように

読めてしまうのだ!

 

そして間違いなく、米国や韓国・中国では、そういうもの

として読まれている。

「強制連行の有無」が河野談話の最大のポイントだなんて

思っているのは、日本の自称保守派だけなのだ!

 

国家として「お詫びと反省」を表明するというのは

一大事であり、お詫びする対象はできるだけ具体的に

限定するのが常識だ。

ところがここまで漠然とした、どこまでも対象を拡大解釈

できそうな文言で謝罪したのだ。

一国の政府として、正気の沙汰とは到底思えない。

河野談話は、宮沢内閣退陣により自民党が結党以来38年間

守ってきた政権の座から転落する5日前、

どさくさ紛れに発表された。

後は野となれ山となれとでもいうつもりだったのだろうか。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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