ゴー宣ネット道場

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笹幸恵
2014.3.29 17:01

目から汗

ときどき、半身浴をする。

風呂場で読むのは決まって週刊誌だ。

 

「週刊文春」4月3日号で

友納尚子さんの連載が終わった。

「ザ・プリンセス雅子妃物語」である。

 

私はこの連載が結構好きだった。

バッシングされていても、

本当のところはこうなんですよ、

じつはこんな葛藤が雅子妃には

あったんですよ、と

徹底して書かれていたからだ。

 

良識というのは地味である。

スキャンダラスに書けば、注目される。

彼女の記事に通底していたのは

前者の姿勢である。

彼女自身も、それはわかっていて、

覚悟の上でその姿勢を貫き通した

ように思える。

その静かな覚悟が好きだった。

そして、どんなバッシング記事よりも

説得力を持っていたと私は思う。

 

一人の妻として、一人の母として、

そして何より皇太子妃としての

雅子妃のお立場が、良識ある記事によって、

ぐっと自分にとって身近な存在になった。

 

 

雅子妃が胸に刻まれているという

母校の教育の言葉がある。

それを踏まえて、友納さんは

こう書かれている。

 

いつの世も「誠実」は

ときに誤解を受けやすいが、

これからも雅子妃は自らの証として

前を向いて行かれるだろう。

 

私はこの部分を読んで、

何と有り難いことだろうと思った。

友納さんの記事によって、

心の底から愛おしさに似た感情が

湧き起こってきた。

どういうわけか、目からも

汗が出てきてしまった。

 

いつの世も「誠実」は

ときに誤解を受けやすい。

けれど人間の美しさは、

「誠実」の中にこそある。

 


笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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