ゴー宣ネット道場

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高森明勅
2014.5.24 15:09

権力を「縛らない」立憲主義?

安倍政権のブレーンと称する麗澤大学教授の八木秀次氏が、
看過し難い発言をしている(産経新聞5月8日「正論」)。

立憲主義はもはや「国家権力を縛る」ものではなくなった、
というのだ。

それが近代立憲主義の後に現れた「現代立憲主義」だ、と。

国家の役割そのものが、
いわゆる自由国家・消極国家・夜警国家から社会国家・積極国家
福祉国家へと変化したのに伴い、憲法にも、
新たに国家権力の積極的な介入を求める、
福祉などの「社会権」
が追加されるようになったことは、
私も承知している。

そうした新しい展開を現代立憲主義と呼ぶことも。

しかしその現代立憲主義が、
国家権力への制約自体の全面的な放棄を意味するなんて、
聞いたことがない。

八木氏いわく、
「国家権力を縛るのではなく、逆に活用して国民の福祉を図るという
考えになったのだ」と。

しかし日本国憲法を見ても、
国家権力の「活用」
が予定されている一方、
はっきり“権力を縛る”
規定が認められる。

「縛るのではなく、逆に」(A→反A)ではなく、
「縛るだけでなく、それに加えて」(A+B)
でなければ、
それは既に立憲主義ではあり得ないだろう。

社会の要請に応えて、国家権力の「活用」
を図りつつ、
しかし一方で、
国家権力を縛ることは決して放棄しない。

それでこそ、現代「立憲主義」を名乗り得るはずだ。

八木氏の主張は、「現代」立憲主義を標榜しながら、その実、
立憲主義の意義を真っ向から否定するもの。

頗る危険な憲法観と言わざるを得ない。

念のために、関連する専門家の発言を、いくつか掲げておく。

「立憲主義は、国家は国民生活にみだりに介入すべきではないという
消極的な権力
観を前提としている。

そこで、国家による社会への積極的な介入を認める社会
(福祉ー引用者)
国家思想が、立憲主義と矛盾しないかが問題となる。

しかし、立憲主義の本来の目的は、個人の権利・自由の保障に
あるのであるから、
その目的を現実の生活において
実現しようとする社会国家の思想と
は基本的に一致すると
考えるべきである」(東京大学名誉教授、
芦部信喜氏)。

「狭義では、立憲主義は、近代国家の権力を制約する思想
あるいは仕組みを指す」

立憲主義の考え方からすると、(憲法にー引用者)積極的な権利が
書かれていることの意味は、それほど大きくない…
積極的な権利は、国の側の立法や積極的な施策が要求される権利
なので…
憲法云々よりも、通常のノーマルな政治過程に
訴えるべきもの」(東京大学教授、長谷部
恭男氏)。

たしかに憲法には国家権力を縛るという側面がありますが、
それだけでなない」(法政大学教授、杉田敦氏)。

立憲主義という言葉は多義的であるが、およそ次の2つの要素を
柱とする。
第1は、個人の権利・
自由を国家権力の恣意的な侵害から
守ろうとする自由主義の要請で
あり、
第2は、
そのためには国民が自ら国政に参加しなければならない
とする民主
主義の要請である」(平成国際大学教授、高乗正臣氏)ー。

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テーマ
『憲法を知らぬ保守を叱る!』


 

平成26年6月8日(日)午後1時 から
『人事労務会館』 にて開催します。

「人事労務会館」
(住所:東京都品川区大崎2-4-3 )は、
JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン・りんかい線
『大崎駅』 の 北改札口 を出て左へ、
「西口」 側の左階段を降りて、徒歩3分です。

毎回、会場の場所が分からず迷われる方が、多くいらっしゃいます。

人事労務会館のHPにて、場所をよくご確認の上、ご来場下さい絵文字:重要
(HP掲載の、駅から会場までの地図を印刷し、持参されることをオススメします )

詳しくは、 “ こちら ” でどうぞ。

 

6月8日の「ゴー宣道場」のテーマは
『憲法を知らぬ保守を叱る!』にします。

憲法9条にノーベル平和賞をという話がある。

対象は日本国民になるという。

や・・・やめて―――――――――っ

・・と言いたくなる。


わしはそんなものでノーベル賞なんか欲しくない!

絶対、いやです!


現行憲法が占領憲法だからというような、

自称保守派の理由からではない。

とにかく気色が悪い!


だが落ち着いて考えよう。

 

天皇皇后両陛下は現行憲法を守ることに誇りを

持っておられるのではないか?


もしそうなら、憲法
9条を守る国民にノーベル賞が
与えられ、
天皇陛下がお喜びになったら、
わしはどうすればいいのか?


一緒に喜ぶか?

大問題である!

ノーベル賞をもらう前に、憲法について熱く熱く

語ろうではないか!

入場料は、お一人様1000円です。


参加ご希望の方は、このweb上の申し込みフォームから申し込み可能です
絵文字:重要絵文字:パソコン

上 ↑ のメニュー「道場参加申し込み」もしくは下 ↓ の申し込みフォームバナー(画像)
クリックして、申し込みページにお進み下さい絵文字:よろしくお願いします
入力必須項目にご記入の上、お申し込み下さい絵文字:重要絵文字:メール

お申し込み後、記入されたメールアドレス宛に「申し込み確認メール」が届きますので、
ご記入内容に間違いがないか、よくご確認下さい。

※「申し込み確認メール」が届かない方は、以下のような原因が考えられます。

・迷惑メール対策サービスを利用していて、「ゴー宣道場」からのメールが迷惑メールと判定されている
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・セキュリティソフトやメールソフトで迷惑メール対策をしていて、 「ゴー宣道場」からのメールが迷惑メールと判定されている

reply@gosen-dojo.com」からのメールを受信できるよう再設定をお願い致します。

「申し込み確認メール」が届かない場合、当選メールも届かない可能性がありますので、
ご注意ください絵文字:重要


申し込み〆切後、当選された方にのみ「当選メール」を送らせて頂きます。

当選された方は、道場当日、
その「当選メール」をプリントアウトの上、会場までご持参下さい。

 道場参加申し込みフォーム

なお今後は不定期開催となるため、
往復ハガキでの応募は中止させて頂きます絵文字:重要絵文字:記念日

応募〆切 は 平成26年5/28(水) です。

当選通知の送付は、応募〆切後になりますので、しばらくお待ち下さい絵文字:よろしくお願いします

皆様からの多数のご応募、お待ちしております絵文字:重要絵文字:晴れ


高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

次回の開催予定

第93回

第93回 令和2年 11/8 SUN
14:00

テーマ: 「愛子皇太子の可能性」

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