ゴー宣ネット道場

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高森明勅
2014.10.20 03:35

皇后陛下、80歳のお誕生日

今日は皇后陛下の80歳のお誕生日。

心からお祝い申し上げる。

併せて、これまでの長年に亘る我々国民への
お慈しみに深く感謝申し上げる

お誕生日にあたり、記者へのご回答の形で、お言葉が発表された。

「80年前、私に生を与えてくれた両親は既に世を去り、
私は母の生きた齢(とし)を越えました。
嫁ぐ朝の母の無言の抱擁の思い出と共に、
同じ朝『陛下と殿下の御心に添って生きるように』
諭してくれた父の言葉は、私にとり常に励ましであり指針でした。
これからもそうあり続けることと思います」

「私は、今も終戦後のある日、ラジオを通し、
A級戦犯に対する判決の言い渡しを聞いた時の
強い恐怖を忘れることが出来ません。
…その時の感情は、戦犯個人個人への憎しみ等であろう筈はなく、
恐らくは国と国民という、
個人を越えた所のものに責任を負う立場があるということに対する
身の震うような怖(おそ)れであったと思います」

世界のいさかいの多くが、
何らかの報復という形をとってくり返し行われて来た中で、
わが国の遺族会が、一貫して平和で戦争のない世界を
願って活動を続けて来たことを尊く思っています。
遺族の人たちの、自らの辛い体験を通して生まれた悲願を
成就させるためにも、今、平和の恩恵に与(あずか)っている
私たち皆が、絶えず平和を志向し、国内外を問わず、
争いや苦しみの芽となるものを摘み続ける努力を積み重ねていくことが
大切ではないかと考えています」

「建造物や絵画、彫刻のように目に見える文化がある一方、
ふとした折りにこれは文化だ、
と思わされる現象のようなものにも興味をひかれます。
昭和42年の初めての訪伯の折、それより60年前、
ブラジルのサントス港に着いた日本移民の秩序ある行動と、
その後に見えて来た勤勉、正直さといった資質が、
かの地の人々に、日本人の持つ文化の表れとし、
驚きをもって受けとめられていたことを度々耳にしました。

当時、遠く海を渡ったこれらの人々に敬意と感謝を覚えるとともに、
異国からの移住者を受け入れ、直ちにその資質に着目し、
これを評価する文化をすでに有していた大らかな
ブラジル国民に対しても、深い敬愛の念を抱いたことでした」

これまで訪れた国々で、いずれも心はずむ文化との遭遇が
ありましたが、私は特に、ニエレレ大統領時代のタンザニアで、
大統領は元より、ザンジバルやアルーシャで出会った
何人かの人から『私たちはまだ貧しいが、国民の間に格差が
生じるより、皆して少しずつ豊かになっていきたい』
という言葉を聞いた時の、胸が熱くなるような感動を忘れません。
少なからぬ数の国民が信念として持つ思いも、
文化の一つの形ではないかと感じています」

―  余りにも深い。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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