護憲派の欺瞞を衝くリベラリズムの権威で
東京大学教授の井上達夫氏の発言。
「今の護憲派は
『多くの国民は憲法なんて分からないんだから、
国民投票なんかやったら危険だ』
『ポピュリズムの政治家に扇動される』
というデマを流しているに等しい。
憲法は神から与えられたわけではない。
我々は占領軍にマッカーサー草案を
押し付けられたけれど、
押し付けは占領期までの話であって、
その後は自分たちで変えようと思えば変えられた。
憲法も人もつくるものなのです。
自分たちで憲法をつくっていく実践をしない人たちに、
その憲法を尊重をする意識が生まれるだろうか。
…9条は、戦力という国家暴力の最も危険な要素に
かかわる基本的な憲法原理です。
これについて現実と憲法規範との間でこれほどの
矛盾が生じている今、それをどう是正していくのかという
問題は、やはり憲法自身が定めている改正手続きに従って
国民の審判を仰ぐべきなのです。
それをさせないという人たちは、
民主主義者を名乗る資格はないと僕は思っています」
(『立憲的改憲』)