私は、神谷宗幣という人間の口から発せられた言葉には、1mmたりとも信頼がおけないと感じています。

それを決定づけたのがこちらの記事。

神谷は

「参政党は『男系男子で継承』であり、私個人は『場合によっては女性天皇を否定しない』といった見解だ。私個人の見解を取り上げて参政党を叩くのはやめていただきたい」と訴えた。

例えば「グループ内の全員がライバル」であるAKBの前田敦子による「私の事は嫌いでも〜」の言葉には、人としてのあらゆる葛藤、内面のせめぎ合いによる物語性も感じます。また、その立場から、時にやきもきする煮え切らなさを感じる事のある立憲の野田党首も、少なくともこうした調子の「逃げ」の発言は決してしないと思われます。

だけど、神谷の言にはまったく「胆力」が無い。

神谷宗幣が決定的にダメなのは

党の公式チャンネルに神谷代表が「女性天皇を容認する」という趣旨の動画がアップされていることを竹田氏から指摘されると「消すようにします」と述べた。

以前の「陛下に側室を」発言を消したのもそうですが、神谷宗幣という人物は、マーケティング上の不安定材料になると思えば、主張の理を言論により説く気概が一切なく、簡単に撤回する「広報部脳」だと思います。

だからこの先、何かきっかけがあれば「大東亜戦争」の呼称も、反グローバリズム的に見えるスタンスさえも、躊躇なく放り捨てるに違いない、と思っています。

このような理由から、私はただの「政治系マーケッター」である神谷宗幣と、それが支配する参政党には全く信頼を置いていないのですが…

視点を変えると、一応の「党是」としている男系男子固執も、「マーケット」の状況によりコロッと「こだわりを放棄」するんじゃないか、という気もしています。

今回の参院選で落選した自民党の山東昭子や和田政宗といった面々は、支持基盤の関係から男系男子固執からの脱却が絶対に不可能な存在でした（それ以上に自民の足場が大崩落して、今回めでたく退場となったわけですが）。

一方、今回の参院選における参政党の「支持基盤」において、「男系男子絶対」はそこまでの決定的な要素にはなっていない、「なり得ない」とも思います。

現在の日本共産党が「共産主義革命を絶対的な目標とする党」とは言えないように、政党が社会に是認された存在として根付くには、度合いの差はあっても「中道」へと寄らざるを得ないのが宿命です。

今回「大躍進」〝してしまった〟参政党。私はこの党に「胆力」は無いと感じていますが、だからこその（現時点では良い悪いは何とも言えないまでも）「状況は確実に変化した」事は確かでしょう。

そこにおいて、皇統クラブ活動の持つ「静謐という隠れ蓑を破り捨てる」という役割は、一層明確になったと感じています。

私個人としては、まずこの感触を元に動いて行きます。