「デイリー新潮」に「『愛子さま』初の海外公式訪問前に高まる期待 改めて『歴代女性天皇』の功績を検証する」と題する、興味深い記事が載っています。
内容は基本的にタイトルそのままで、8人10代の女性天皇の実績や、それぞれの時代背景を簡単にまとめています。所々ツッコみたくなる箇所もあるものの、重要なのは神功皇后、飯豊女王といった「抹消された女帝の存在」とその経緯について触れている点です。
大正時代になって神功皇后が「天皇ではない」とされた事に対する、宮内庁OBの談話がこちら。
「江戸時代に定着した男尊女卑の考え方と、歴代天皇には神話の要素が相当含まれている事実を考慮すれば、神話に過ぎない可能性がある天皇は排除されず、女帝は排除されたことには意図があるはずです」
記事ではその後、SPA!で再開直後のゴー宣(ゴー宣2nd Season第1巻収録の「女人禁制は伝統ではない」)でも詳しく取り上げられた、相撲の女人禁制は明治からという事に触れた後、その背景をこう解説します。
倒幕後の政府は天皇に権威と権限を集中させることで統治を進めるため、武士から刀を取り上げる一方、天皇の神格化を強力に推し進めるため男尊女卑については江戸時代の風潮を継承し、さらに強化した。
「そうしたベクトルの中で天皇列伝から抹消されたのが、三韓征伐であり、『神功天皇』との表記も残る神功皇后の天皇説だったのです」(同)
普段、新潮の皇室関連記事には眉をひそめる内容のものも少なくありませんが、そこにこうした「女帝の排除は伝統ではなく、明治以降の男尊女卑に基づくものである」という、まさに愛子天皇論3の主張と重なる記事が出てきたのは、大変興味深い「潮目の変化」です。
こうなってくると、「男を尊び、女を卑しむの慣習、人民の脳髄を支配する我国」が流行語大賞になる展開に、一層のリアリティを感じずにはいられません!






















