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小林よしのり
2025.11.26 12:29日々の出来事

高市早苗を擁護する者に言っておく。

高市早苗の台湾有事発言で、「米軍が救援に来る」という
前提条件は、国内にも、中国にも、世界にも伝わっていない。
「台湾が攻撃されたら、日本は台湾のために戦う」と解釈
されている。

ましてや、「救援に来た米軍が、中国に攻撃された」という設定も、
伝わっていない。
さらに、米軍が攻撃されても、直ちに、日本の存立危機には
ならない。
そもそも日米同盟の毀損が日本の存立危機と思い込んでいるのが
属国思想そのもの。
日本は自主防衛体制をつくらねばならない。

そもそも米軍は、台湾有事で、来るかどうか分からない。
さらに米中は蜜月状態で、トランプは「台湾は中国の核心的利益」
だと認めている。

集団的自衛権の行使要件について、日本国内での議論が不十分である。
高市早苗は、日本国民に向かって、「台湾有事の際の、集団的自衛権
行使の要件」を鮮明にする必要がある。
日中友好条約を結んでいる以上、「台湾のために戦争する」という
高市早苗の宣言は、国際法上、違反になる。
中国に屈するのではなく、日本国民に説明する義務が、高市首相
にはある。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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