「愛子天皇への道」でも紹介されている、れいわ新選組・たがや亮衆議院議員による「古代王権は男系・女系の両方が機能する双系であったとの歴史学説と高市早苗総理大臣の皇位継承についての考え方に関する質問主意書」素晴らしいですね!
まず、表題が秀逸。男系男子固執論者がまるで呪文のように繰り返す「126代、2700年一貫して男系継承」というワードが、実は絶対的なコンセンサスに基づくものではない、という事実がタイトルだけで端的にわかります。
質問主意書を読んだ上で、私が特に秀逸だと感じたポイントをまとめてみました。
1. 歴史学の「有力説」を対置させた論理的な問いかけ
まず、単なる個人的な感情論ではなく、吉田孝氏や義江明子氏の研究など、歴史学会で有力な支持を得ている「双系制(男系・女系の両方が機能)」という学説を根拠に提示している点 。これにより、高市首相ほかの男系固執論者が主張する「126代一貫した男系継承」という前提を「絵空事」「歴史的事実としては否定された事象」と痛切に切り崩しています。
「太古からの皇位継承は、実際にはどんな姿であったのか」=「本当の〝日本の伝統〟とは何か」という、最重要であるのに雑に扱われてきた部分が遡上になれば、やっと「まともな議論」が始められる展開になるのではと期待します。
2.「欠史八代」という客観的事実の指摘
これは1.のさらに前段階になる部分でもありますが、実在性が低いとされる第2代から第9代の天皇(欠史八代)の存在を指摘する事で、「126代」という数字そのものの信憑性を問うています。これは、男系絶対主義の論理的基盤を根本から揺るがすものとなります。
3. 安倍元首相の答弁を用いた「政府の姿勢」の追及
2006年に高市早苗自身が行った質問に対し、当時は官房長官だった安倍元首相が「特定の立場(男系絶対)に立つことは差し控えたい」「憲法上の世襲には男系・女系の両方が含まれる」と答弁した事実を引用しています 。これに基づき、現在の「政府がとるべき姿勢」としての整合性が問われます。
ここで高市首相が「私的な感情や支持者ウケを狙ったアドリブ」を行って齟齬が生じたら、(既に一発アウト級の)台湾有事発言と併せて、首相としての適格が完全に欠けているという証左にもなってしまう、非常にクリティカルな要素です。
4.「Y染色体論」の科学的妥当性への疑問
高市首相自身も過去に述べた「神武天皇のY染色体」という「突飛な論」に対し、サンプルの不在や、遺伝子学の観点から「Y染色体はごくわずかであり、世代を経る中で原初のものは消失する場合が多い」という完全なる事実を元に、客観的な学問的裏付けを求めています。
これへの答弁次第で、「Y染色体論」は名実ともに「完全終了」になるかもしれません。
5. 皇室の存続を最優先とした現実的な提案
単に批判するだけでなく、愛子さまの皇位継承を優先させつつ、他の宮家の皆様が支えるという「重層的な皇室の在り方」を具体的な代替案として提示しています 。
違憲の疑いが強く、また受け入れ先の宮家、意思を持った対象者の存在も不明な「養子案」と比べた際、どちらが皇室の存続を真剣に考え、「究極の実務の場」である国会で検討されるに相応しい提示であるかは、誰の目にも明らかです。
さて、政府および高市首相からはどんな答弁が返って来るか。とても楽しみです。
過去に類を見ない程に本質へ切り込んだたがや議員に賛辞を贈ると共に、熱烈に応援して参ります!





















