日本の核燃サイクルに対して、米国務省のカントリーマン次官補
が米上院外交委員会で、「合理性はない」と証言した。
日本が六ケ所村で稼働を目指す再処理工場について、核不拡散の
観点から懸念を示し、「いかなる国においても再処理に経済的な
合理性はなく、核セキュリティーと不拡散上の心配を強めるものだ。
米国は支援しないし、奨励もしない」と明言。
「すべての国が再処理事業から撤退すれば非常に喜ばしい」とも
言った。
韓国も中国も日本をマネて、核燃サイクル事業を始めると、
プルトニウム温存の言い訳に使われるし、アジアで核兵器開発の
ドミノ倒しが起こると懸念しているのだろう。
実際、日本の自称保守派が核燃サイクルを諦めないのは、
核兵器を持ちたいという野望に基づいているからだ。
わしも核兵器を持たなければ、米国の傘の下に入るしかなく、
真の自主独立にはならないと考える。
だが、核燃サイクルは現実的にもう不可能であって、米高官が言う
ように、「経済的な合理性はない」のだ。
未練がましく無駄なカネを見果てぬ夢に注ぎ込む余裕などない。
核兵器が欲しいのなら、別の方法を模索しなさい。
まず核不拡散条約から脱退して、米国の監視から逃れるしかない。
そして原子力潜水艦を開発するべきだろう。
核兵器を持つという合意が国民の間で取れるならば、原発はもっと
外国からのミサイル攻撃目標にされない場所に作るしかない。
日本海側に集中させているのは、国防上、リスクが高すぎる。
(リスクと言うな、ハザードと言え、という揚げ足取りは無視)
喫緊に考えるべきは、核燃サイクルが破たんしている以上、
核のゴミをこれ以上、増やすべきではないし、まず日本版オンカロ
を作ることから始めるしかない。
トイレのないマンションは作れない。
これは子孫に対するマナーである。




















