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小林よしのり
2018.2.21 03:03日々の出来事

男ロボット天皇が伝統という奴ら


今朝は東京新聞と朝日新聞に読むべき記事がある。

東京新聞の投書欄に「ひとり親支援、未婚でも当然」
いう文章が
載っているが、「未婚の母親」の平均年収は、
死別・離婚・
未婚の中で一番低いそうだ。

いまどき「伝統的な家族観」なんて言っていても、

経済格差がそれを許さない。

高度経済成長の時代の家族像を「伝統的家族観」だと

勘違いして思い込み、未婚で子を産んだ女性を差別して

いてもいても無意味だ。

フランスのように未婚で出産も普通になれば、少子化は

食い止められるだろう。

 

朝日新聞の上野千鶴子氏へのインタビューも刺激的だ。

昔は今の自称保守らと同じで、上野千鶴子のフェミニズムが

大嫌いだったが、今は理不尽な女性差別をいっぱい見てきて、

なおかつ国家が衰退しつつある元凶が女性差別にも一因が

あると思うようになり、上野千鶴子の言説にも教わるものが

あると思うようになった。

確かにセクハラ、DV、痴漢などが非難もされない時代が

あったのだから、フェミニズムが勝ち取ったものは大きい。

野蛮な因習を守ることが保守ではない。

リベラルな視点から何が見えるかは学ばなければならない。

 

さらに朝日新聞の大嘗祭の記事で、「譲位」が憲法4条に
触れると
説明し、譲位は「譲国の儀」だから、国民主権
原則に反する
と書いているのが注目だ。

八木秀次と同じ「ロボット天皇論」に立っている。

しょせんこの感覚は、天皇VS国民という感覚をベースに

しているから導き出される間違いである。

国の象徴が天皇ならば、国民と天皇は一体である。

 

朝日新聞も八木秀次も安倍政権も「ロボット天皇論」であり、

しかも男系絶対だから、「男ロボット天皇」が伝統と思って

いるのである。

「ロボット」に血統があったり、男尊女卑があったりする

はずがないが、奴らは「男ロボット天皇」が必要らしい。

こんなバカげた感覚で天皇制が残るわけがない。

いずれ終わるのだろう。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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