ゴー宣DOJO

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倉持麟太郎
2018.2.25 09:54

関西ゴー宣道場は憲法学会のブレイクスルーに

前回から本格的に憲法学者とコラボレーションが始まったゴー宣道場、前回は駒村圭吾慶大教授にお越しいただき、「9条の命運」について論じていただいた。

 裏テーマとして流れていたのが「びんぼっちゃまと日本の民主主義」であったことは当日驚愕であった。


   自分と立場の違う人間たちが「わかりやすさ」で人の支持を集ることは批判しながら、自分の接する言論には「わかりやすさ」を求めるダブルスタンダードを克服せねばならない。

あのレベルの話を「難しいからわかんない」とは言わない「やせ我慢」ができなければ民主主義も立憲主義も本当の意味では醸成されないだろう。その意味で、ゴー宣参加者の知的忍耐力は他に類を見ない。

 

そして!!

今回は京都大学の曽我部真裕教授である。先生はご自身も旧司法試験合格者であるばかりか司法試験考査委員等国家的な職務もやられながら、分野を超えてシンポジウム等に参加されるし、私も初めてお会いしたのは、立場や業界を超えて私的に立ち上げた「若手の」(?)勉強会だった。常にことさらに前のめりになることもないが、引きすぎることもない、絶妙のバランスで、先生のまわりにはバリアが張られている(いい意味です)。

 先生はパリやリールの大学でも在外研究をされており、フランス憲法やフランスの改憲議論にもとても精通されている。私が近時フランス憲法改正の議論をよく紹介するのは先生の影響大である。憲法院(憲法裁判所)についても社会的相当性を逸脱した値段の(マジではんぱないクソ高ぇ)ヨーロッパの憲法裁判所を総合的に研究された研究書の編著者として君臨されている。

先生はフランス的価値観をお持ちのはずなので、きっとゴー宣的リベラリズムともきっと親和的である。その感覚が一歩先にいった結果、前回のゴー宣関西に登壇された高山佳奈子京大教授と合同ゼミをされ、高山先生のことを「かなたん」と呼んでるとか呼んでいないとか・・・いやーフランス的。

 専門家としての知見が比類ないものであることは当然私が言う必要もないことであるが、何より私が先生について書きたいのは、いわゆる「憲法研究者共同体」にはないフランクさをお持ちのことである。

その人々にはその人々の立場も帰属もある。自分にはわからない悩みや葛藤があることを理解しなければならない。自分がそうだから相手もそうすべきだ、そう思って「右の頬をはたかれたら左の頬をだせ」というのは、愛の教義ではあっても正義の規範たりえない。

 我々は個として生きるからこそ、自身が尊重したほしいくらいに相手を尊重しなければならない。それこそが立憲主義である。「みんな違ってみんないい」と普段言っている人々が、違いを見つけて批判する様は、この国の見えない限界を感じる。

 そんな中、「なんでも社会見学です!」と今回参加していただける曽我部先生の「包容力」こそ、先生の魅力だ。

 包容力使いまくってやる(http://webronza.asahi.com/politics/articles/2017122600003.html


そして、この「フランク」な感覚は、世代とも相関関係があると確信している。すなわち、この世代の憲法学者とゴー宣のコラボは、憲法研究者共同体への「一石」(安倍が投げた石とは違うよ) になるに違いない。

 

 ゴー宣道場という市民社会における重要な言論空間と、ときに浮世との連結点が見えにくい憲法学会が今まさに接合しようとしている。これがどのような化学反応を起こすかは、日本の市民社会の本当の体力や懐の深さを示すだろう。我々は公論のためであれば失うものはなにもない、なぜなら真に公論の形成とその実現が譲れない一線だからだ。

 専門家集団は、ときに、その専門知識を利用して終局的には何らかの価値を実現することが存在理由の一つであるはずなのに、そのように存在することそれ自体が価値になってしまうことがある。

 危機の時代であるからこそ、我々のこの挑戦に参加して、ほしい。それだけ困難で尊い挑戦をしているのだから。
第70回ゴー宣道場 in 大阪

「新世代の憲法論

平成30年3月11日(日)午後2時 から
『大阪研修センター 江坂』 にて開催します。

「大阪研修センター 江坂」
(住所:大阪府吹田市江坂町1-13-41 SRビル江坂)は、
JR新大阪駅から地下鉄御堂筋線で4分、または地下鉄梅田駅より9分、
地下鉄御堂筋線『江坂駅』 から徒歩1分です。
「1番出口」から出て、そのまま北へ直進です。


「大阪研修センター 江坂」のHPにて、場所をよくご確認の上、ご来場下さい絵文字:重要
(HP掲載の、駅から会場までの地図を印刷し、持参されることをオススメします )

詳しくは、 “ こちら ” でどうぞ。

311日(日曜)14から「ゴー宣道場」が大阪で開催

される。

「関西ゴー宣道場」の特別ゲストは京都大学の若き法学者・

曽我部そがべまさひろ教授である。

テーマは「新世代の憲法論だ。

 

曽我部教授は1974年生まれで、フランス憲法との比較研究

の中で改憲論を論じている。

今までの護憲・改憲の考え方とは一線を引く新しい考え方を

持っておられるようだ。

フランスの「憲法裁判所」(憲法院)の研究にも詳しく、

表現の自由の専門家でもあるという。

 

曽我部教授は言う。

憲法だけを議論するのは短絡的で、関連する法令も

含めてパッケージとして議論すべきだ。
憲法9条も、この先の日本の安全保障や国際貢献のあり方を

論じ、必要に応じて9条なり関係法令なりを変える、

という議論をすべきだ」

我が「ゴー宣道場」の「立憲的改憲」理念と通じている。

 

もちろん山尾志桜里議員も登壇する。

 

参加申し込みの締め切りは228日(水曜)!

憲法学者を呼ぶ「ゴー宣道場」は毎月開催だからすぐに

迫ってくるぞ。

 

さあ、憲法典の文字一つにゴリゴリにこだわって、一文字

でも変えたい、一文字も変えさせてなるかと血まなこになる

悪習を超えて、憲法学の新しい風にも、「ゴー宣道場」は

アドバイスを受けたい!

曽我部そがべまさひろ教授の話に胸を高鳴らせよう!



当日、道場の入場料は、お一人様1000円です。


参加ご希望の方は、このweb上の申し込みフォームから申し込み可能です
絵文字:重要絵文字:パソコン

上 ↑ のメニュー「道場参加申し込み」もしくは下 ↓ の申し込みフォームバナー(画像)
クリックして、申し込みページにお進み下さい絵文字:よろしくお願いします
入力必須項目にご記入の上、お申し込み下さい絵文字:重要絵文字:メール

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お申し込み後、記入されたメールアドレス宛に「申し込み確認メール」が届きますので、
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ご注意ください絵文字:重要


申し込み〆切後、当選された方にのみ「当選メール」を送らせて頂きます。

当選された方は、道場当日、
その「当選メール」をプリントアウトの上、会場までご持参下さい。
プリントアウトができない方は、当選メールの受信が確認できるもの
(携帯電話、タブレット等)をお持ちの上、ご来場ください。

 道場参加申し込みフォーム

応募〆切 は 平成30年2/28(水) です。

当選通知の送付は、応募〆切後になりますので、しばらくお待ち下さい絵文字:よろしくお願いします

皆様からの多数のご応募、お待ちしております絵文字:重要絵文字:晴れ


倉持麟太郎

慶応義塾⼤学法学部卒業、 中央⼤学法科⼤学院修了 2012年弁護⼠登録 (第⼆東京弁護⼠会)
日本弁護士連合会憲法問題対策本部幹事。東京MX「モーニングクロ ス」レギュラーコメンテーター、。2015年衆議院平和安全法制特別委員会公聴会で参考⼈として意⾒陳述、同年World forum for Democracy (欧州評議会主催)にてSpeakerとして参加。2017年度アメリカ国務省International Visitor Leadership Program(IVLP)招聘、朝日新聞言論サイトWEBRONZAレギュラー執筆等、幅広く活動中。

次回の開催予定

第117回

第117回 令和6年 5/25 SAT
14:00~17:00

テーマ: ゴー宣DOJO in大阪「週刊文春を糾弾せよ!」

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