ゴー宣ネット道場

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泉美木蘭
2016.4.24 09:30

子供と同居、世帯年収高いほど炎上に加担するらしい

情報リテラシーやコミュニケーション論などについて研究している
「情報通信学会」の学会誌のなかに、若手研究者の山口真一氏が
投稿した
「実証分析による炎上の実態と炎上加担者属性の検証」という論文
があったので、読んでみた。

日ごろ、ネットに散らばる心無い炎上書き込みの文章を見ていると、
この人たちは、まともな職にもつけず、ニート状態で、収入も低く、
結婚はおろか恋愛もできず、頼みの綱はポルノイラストや動画で、
そのため人の痛みがあまりわからなくて、長らく引き篭もって、
異常に長い時間をインターネットにどっぷり浸かって過ごしているので、
実感の伴わない文字情報ばかりを頭に詰め込んでいるような、
学力のない、バカでどうしようもない、社会と疎外されたような、
コミュニケーションのできない人間たちなのかなあと思っていたのに、
実際、炎上に加担している人達の人物像を調査してみると、

◎独身者よりも子供と同居している既婚者のほうが多く、
◎個人年収が増えるごとに炎上に加担する確率が増え、
◎世帯年収が増えるごとに炎上に加担する傾向が頑健に示され、
◎学歴や学力水準は、炎上には関係なく、
◎インターネットの利用時間の長さは炎上の加担には関係ない

というのだ。
ええーっ! なんとなく想像していた人物像とぜんぜん違う・・・。
と、思いつつ、しかし、よくよく考えてみれば、
フェイスブックには、実名も顔写真も公表しながら、
公然と、有名人の不謹慎を糾弾する書き込みをしたり、
新聞各社の被災地に関する投稿に、いちいちイチャモンを
書き込んだりしている人はたくさんいて、そういった人達の
日々の生活ぶりや、学歴、職場などを見ると(公表しているので)、
決して《社会の最下層》ではないわけです。

じゃあ、なにが顕著な「炎上加担の条件」になるのかというと、
「SNS(ツイッター、フェイスブック等)の利用時間の割合」
に比例するのだそうで。
一日中ずっと家にいて、インターネットを見ているニートよりも、
一日のべ1時間程度、フェイスブックやツイッターだけを利用する
会社員の子持ち既婚者のほうが、炎上に参加しやすい、ということだ。

このグラフを見ると、なるほど、と思う。
《炎上》の年間件数をグラフにしたものなんだけど、

2011年から急増している。
これは、ツイッターとフェイスブックが流行りはじめた時期と重なる。

なるほどなあ・・・。
さらに、興味深い検証結果もあった。
実際に炎上騒ぎの起きたブログを調べてみたところ、
700件の「罵詈雑言の書き込み」について、アクセスログを検証したところ、
実際には、たった4人のIPアドレスしか記録されていなかった
、と。
そして、2万人の調査対象からとった結果でも「炎上に加担したことがある」
と答えた人は、全体のたった1.1%であったとされている。

要は、単なる少数のクレーマーが、ギャーギャー大騒ぎをしてみせて、
圧力を与えているだけなのか。
だったら、カップヌードルのCMのように、企業が炎上に屈するのは良くない
ことだよなあ。

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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