ゴー宣DOJO

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笹幸恵
2018.9.20 10:01日々の出来事

ヘルニア日記。

三連休の初日の夜。
しゃがんだ状態でひっくり返って
左脚の付け根に激痛が走り、以後、
獣のような唸り声をあげながら
のたうち回っていました。

横になっても激痛が走り、
どんどん悪化して痺れも出てくる。
痛みと恐怖と情けなさで泣けてくる。
ただひたすら朝を待つだけ、
そして朝が来ても解決はしないという絶望。

夜中の2時。
意を決して、総合病院の夜間診療へ。
家族に車を出してもらうも、マンションの表玄関まで
歩いていくこともできないので、
管理人さんがいつも使っている台車を拝借する

病院の待合室には警察官が二人いた。
どうやら飲んでケンカして重傷を負った人の
緊急手術を待っているみたい。
「耳がなくなったらしいよ」と
ひそひそ話をしていた。

嗚呼、そんな緊急事態の人がいるというのに、
こっちは命に関わるわけでもない痛み。
ちょっと居たたまれない。
けれど身体の奥から湧き起こってくる
マグマみたいな勢いの激痛は
もうどうしようもない。

レントゲンを撮って診察した後、
坐薬を処方される。
しかし少しもラクにならず。

翌朝、やはり激痛にのたうち回り、
近くで休日診療をやっている整形外科へ。
まったく何で、よりにもよって連休に
こんな事態になるのか。自分を罵る。
平日ならまだ病院の選択肢も増えただろうに。
(そうはいっても、夜間診療と休日診療があるだけで
十分にありがたい)

混雑を極める休日診療で待つこと2時間。
レントゲンを見た限りでは、椎間板にそれほど
異常は認められない(年相応)と診断された。

ロキソニンと坐薬を処方される。
で、安静にしていろとのこと。

ところがこれも少しも効かない。
結局、三連休の間、ずっとのたうち回った。
腰は90度に曲がり、伸ばせない。
何かにつかまらないと歩行ができない。
横になっても激痛が走り、寝返りを打とうとすると
再び激痛が襲う。
何がつらいって、朝まで一睡もできないことだ。

少しでも楽になる体勢を探して夜中に徘徊を続ける。
椅子に座っているのが一番楽なのだけれど、
それでも断続的に襲ってくる痛みに耐えられず、
徘徊してさらに痛みが増すという悪循環。

連休明け。
知人の紹介で脊椎の専門外来に行くことができた。
レントゲンではやっぱり原因がわからず。
MRIに回される。

MRIって初めて体験したけど、
あのカプセルの中って結構うるさいんだね。
ド、ド、ド、ド、ド・・・という振動や
グワアン、グワアンという音が響く。
仰向けのため身体に激痛が走るのだけど、
身をよじってはいけない。
何かで気を紛らわさなければ・・・と思い、
必死で歌を歌った。

COMPLEX「BE MY BABY」

ビーマイベイベ、ビーマイベイベ、
ビーマイベイベ、ビーマイベイベ、
ビーマイベイベ・・・(100回くらい続けると良い)
愛しているのさ、狂おしいほどぉぉ~~~

出だしのビートがMRIの振動と結構マッチするので、
おススメです。

これでやっと激痛の原因が判明。
椎間板ヘルニアと診断されました。
レントゲンではわからない場所にヘルニアがありました。

ロキソニンは、神経の痛みにはあんまり効かないみたい
(人にもよるけど)。
というわけで、神経系の痛みを抑える薬を数種類
処方された。
吐き気などの副作用があるので、最初は少なめに、
様子を見ながら徐々に増やしていくとのこと。

これで痛みが治まらないようなら注射、
注射もダメなら手術、という流れになるという。

今日1日、薬が効いて、少しだけ楽になっている。
激痛が重い鈍痛に変わる。
身体を貫くような痛みは、少しだけ輪郭がぼやけて、
痛みの範囲もより小さくなっているようだ。
何より椅子に座っていられるのがありがたい。
まだ寝がえりは打てないのだけど、
ベッドで横になることもできる。

腰はまだ90度に曲がったまま。
うちの向かいの畑を耕すおばあちゃんとそっくりだ。
でもおばあちゃんは畑を耕すんだからエライ。
私は情けない。
いまにみておれ、いまにみておれ~~~~。

けれど、何より診断名がはっきりして安心しました。
こんなにホッとするとは思いませんでした。
原因不明がいかに不安を増幅させるか
身を以て知りました。
笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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