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高森明勅
2018.11.5 12:17皇室

皇室存続への対応は急がない?

時事通信が以下のような報道
(11月5日6時41分配信)。
 
「女性皇族が結婚後も皇室に残れるようにする
『女性宮家』創設について、政府は具体的な
検討の着手を来年5月1日の新天皇即位後に先送りし、
結論を急がない方針を固めた。
複数の政府関係者が4日までに明らかにした。
創設に反対する保守層への配慮が背景にあり、
事実上たなざらしになる可能性がある。

安倍晋三首相は各党代表質問が行われた10月30日
の衆院本会議で、野田佳彦前首相(無所属の会)が
女性宮家の検討を急ぐよう求めたのに対し、
『さまざまな考え方があり、国民のコンセンサス
を得るには十分な分析、検討と慎重な手続きが必要だ』と答弁。
従来の安倍政権の立場を改めて示すにとどめた」と。
 
安倍首相は「さまざまな考え方があ」ると言う。
だが、圧倒的多数の国民が皇室の存続を願っているのは、
紛れもない事実だ。
 
その為に、これまで浮上して来たのが
2つの方策。
 
(1)旧宮家系男性に新たに皇籍を取得できるようにする。
(2)女性宮家を創設する。

ならば、これら2つの方策の妥当性、
実現可能性を、それぞれ「分析、検討」して、
速やかに結論を出す事が求められているのではないか。
「保守層への配慮」があるなら、
 
(1)だけでも、とっくに「検討」を深めていなければおかしい。
何故それすら怠るのか。
いずれにせよ、側室不在という条件を前提として、
それでも皇室が末永く存続できる方策こそ、
制度化しなければならない。
将来、皇室には悠仁親王殿下お1方だけしか
いらっしゃらなくなる事が、容易に予見できるような
状態では、畏れ多い事ながら、殿下のご結婚自体の
ハードルが極めて高くなる。
 
又、女性宮家の創設も、
内親王方が結婚された後では、
もはや間に合わない。
それらの事実を首相自らが真剣に訴えれば、
「国民のコンセンサスを得る」にはさほど時間を
必要としないはずだ(或いは、国民多数のコンセンサス
“既に”出来ているとも言い得る)。
 
ご譲位を可能にする法整備の時と同様に、
国民から孤立したごく一握りの反対は、
最後まで残るかも知れない。
 
そうであっても、
皇室の存続こそ最優先されるべきなのは、言う迄もない。
高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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