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高森明勅
2018.12.1 14:30皇室

衆院内閣委員会を傍聴

11月30日、衆議院内閣委員会で
「天皇の即位の日及び即位礼正殿の儀の
行われる日を休日とする法律案」の審議。
 
政府からは菅内閣官房長官が出席した。
 
私も傍聴に出かけた。
 
委員会でのやり取りを見ていてゲンナリ。
 
山尾志桜里議員以外の
質問のレベルが極端に低い。
 
各党それなりに
皇室に関心や知識を持つ議員に
質問を割り振ったのではないのか。
 
最初に質問に立った自民党の議員は
「即位礼正殿の儀」すら満足に読めない有り様。
最後まで繰り返し
「即位、礼正、殿の儀」と読んでいた。
 
維新の会の議員に至っては、
「私は今、百田尚樹先生の『日本国紀』を
読んでいまして…」とか自慢していた。
聴いていて、こちらが恥ずかしくなる。
 
山尾議員は他の議員達の
数人分の時間を与えられていた。
 
中身は
「来年の皇位継承に向けて」
「安定的な皇位継承に向けて」
という2本の柱。
 
法的な素養と皇室についての
知識の両者を兼ね備えた政治家だけが出来る、
的確かつ専門性の高い質問を繰り広げた。
 
しかもそれは、
明確な戦略的意図に貫かれたもの。
 
さすがだ。
 
答弁する政府側も菅官房長官をはじめ、
幅広い関係省庁の担当者がズラリと
顔を並べていた。
 
ところが他の議員の時には、
それらの官僚達はいなくなって、
内閣府の担当者が殆ど1人で答えていた。
 
しかも、どの議員も同じような質問
(実は衆議院調査局が予め用意したもの)
を繰り返し、官僚も同じ紙を何度も読むという、
信じ難い時間と労力の無駄遣い。
 
中学校の生徒会を
見習って欲しいくらいだ。
 
今の政界における皇室への
無知と無関心を目の前に突き付けられたようで、
暗憺たる気持ちになった。
 
委員会終了後、
山尾議員に簡単に感想をお伝えした。
 
同日夕刻、「志学奉仕団」の懇親会に合流。
この日まで4日間、皇居勤労奉仕をして、
その打ち上げだ。私の何気ない一言が
きっかけになって結成された奉仕団で、
もう18回目を数える。
 
今回が平成で最後のご奉仕。
 
毎回、私が事前にレクチャーを
している関係で、懇親会に招いて下さる。
 
若い団員が次々に
立ってご奉仕の感想を述べる。
 
初めて参加した人、
2回、3回参加した人、
それぞれに素晴らしい感想を述べていた。
 
団長は18回全て参加していて、
天皇陛下のご会釈を賜るのは
これで最後なので、涙ぐんでおられた。
 
同氏の涙は初めて見たような気がする。
 
実際のご会釈の時、
陛下がお車の窓を開けて
手を振られながらお別れした時、
本当に泣けて仕方がなかったそうだ。
 
私も自分が奉仕をさせて貰った
時の事を思い出した。
 
気持ちの良い宴席。
 
国会での嫌な気分を忘れる事が出来た。
 
こんな若者がいるんだから、
日本もまだ捨てたものではない。
高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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