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小林よしのり
2019.1.4 16:08日々の出来事

G Kチェスタトン『正統とは何か』を再読

G・K・チェスタトンの『正統とは何か』を読んだ。
保守思想の原点なのだが、昔読んでたのにほとんど
忘れたから、再読したのだ。

この書から多くの保守派が引用する部分はほとんど
同じで、西部邁の亜流である。
熟読するとかなり忍耐が必要で、本当に読んでるの
かいなと疑問を持たざるを得ない。

1900年代のチェスタトンの「常識」はキリスト教
であり、特にカトリックであるから、ニーチェも
マルクスも批判するし、ダーウィンの進化論も、
進歩主義も批判する。
カルヴァン派の予定説まで「カルヴィニズムは人間から
自由を取り上げて、それをもっぱら神に委ねた」と
批判している。

「つい20年ばかり前には、新しい自由をもたらす
制度として作られたものが、今やたちまち新しい圧制
と化している」という文脈では、レコード大賞も
テレビもオワコンだ、今はYouTubeが権威だと言い出す
「流行馬鹿」が昔も今もいるのだと、現代にも通じる
フレーズはいっぱい出てくる。

朝から読み始めて夕方までかかったが、再読しておいて
良かった。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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