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小林よしのり
2019.2.5 10:39日々の出来事

リベラルの「寛容」は危険である

羽鳥慎一のモーニングショーのコメンテーター・玉川徹
と青木理はリベラルである。
リベラルはナショナリズムへの警戒感が強くて、「寛容」
をモットーとする。

彼らは中国人のモラルが低いということを伝える報道が
嫌いなようで、そのような編集をするこの番組の
ディレクターまで批判する。
中国人のモラルの低さを伝えることを「排外主義」と
思っているのだ。

事実を事実のままに伝えることまで、否定する者は
ジャーナリストとして失格である。
ディレクターはリベラルの独善に負けないで欲しい。

わしは常々、疑問に思っていたのだが、中国人のモラル
の低さは、本当に発展途上だからだろうか?
日本人が中国の発展を恐れているから、モラルの低さを
見て、安心しているという構図なのだろうか?
その面は確かにある。
右派・国粋主義者は脆弱な自己に下駄をはかせるために、
排外主義に浸っている。

確かに日本人も高度経済成長の頃は欧州でブランド品を
買い漁っていて、その様子を欧州人に馬鹿にされていた。
わしもその光景を目の当たりにして恥ずかしかった。
日本人はあの頃に比べると確かにモラルが向上した。

だが、日本人は発展途上だった頃でも、まさか公共空間で
子供に大小便をさせたり、新千歳空港で暴動を起こしたり
その他膨大なマナー違反をしていただろうか?

わしは昔の日本人の民度の低さと、今の中国人の民度の
低さは違うんじゃないかと思っている。
やはり中国人の歴史に根差した「上に政策あれば下に対策
あり」という徹底的なエゴイズムが関係していると推測
する。
この件は『ゴーマニズム宣言』で具体的に描いてみよう。

リベラル知識人の「寛容」さが、わしには偽善的に
思えてならない。
過剰な「寛容」は危険であるとさえ思う。
事実は事実のままに伝えるべきである。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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