ゴー宣ネット道場

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小林よしのり
2019.4.9 08:59日々の出来事

「激論クロスファイア」について

「激論クロスファイア」の中で、八木秀次が側室制度の
代替として「医療技術」があると言った。
するとスタジオの空気がドン引きになった。

側室制度は男子を生むための制度であり、皇位継承者が
早死にする時代に多くの子供を作っておく制度でもあっ
ただろう。
だが、医療技術が進歩した現代では、子供の早死には
少なくなったが、あいにく男子は一夫一婦制では思う
ように生まれないということが、皇室の現状を見れば、
証明されている。

当たり前のことで、男女の産み分けは医療技術では
できないからだ。

医療技術で男女の産み分けを行うには、女子を間引き
ながら、何度でも人工授精するしかない。
不妊治療は女性に大変な苦痛を伴わせるもので、
不妊治療で女性の精神が不安定になり、病気になって
しまう例などいくらでもある。
不妊治療を男子が生まれるまで何度でも強いる皇室に
なんか、嫁ぎたいと思う民間女性はいないだろう。

男系固執主義者どもは、不妊治療の大変さを全く考慮
しない鈍感野郎であり、野蛮人である。
そもそも男尊女卑の因習感覚を残したまま、技術に対
する信仰を主張すること自体が、すっかり伝統精神を
失った輩の証明である。

あのとき八木が言ったのは、側室制度なくば、男子が
生まれないという田原氏の主張への解答であり、
まちがいなく「男女の産み分け」=「女子の間引き」
を主張したのだ。
だからこそ常識ある女子アナがドン聞きしたのであり、
スタジオ中がドン引きしたのである。

男子に価値があるのであって、女子には価値がないと
する現在の皇室制度はもう令和の時代にそぐわない。
国民の象徴に女性を立てる、愛子さまを皇太子にする
ことで、ようやく男尊女卑を克服し、女性の時代の
扉を開くことができるのだ。
皇室は男性をこそ排除しているなどという詭弁はもう
聞きたくもない。
国民の象徴に女性がなれないということが、最も唾棄
すべき現代の野蛮なのである!

八木は「皇太子がいなくなる」というわしの主張に
答えなかった。
皇嗣殿下では祭祀の継承ができなくなること、そして
秋篠宮さまは皇太子を拒否されたこと、そのことの
重大さに、男系固執派は気づこうとしない。

テレビでの議論が難しいのは、短時間にどこまで話す
かを瞬時に計算せねばならないことだ。
結局こうして文章で書かなければならなくなる。
そもそも不妊治療の困難さすら知らない野蛮人に、
そこから説明する時間などテレビではないのだ。

しかしあの番組に出て良かったのは、本間智恵アナが
女性の常識としての感覚を見せてくれたことだ。
女性はやっぱりドン引きする。
それこそが「保守」の感覚なのだ。
皇統維持に「医療技術」とぬけぬけと言った時点で、
もはや保守ではないことの証明である。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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