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笹幸恵
2019.6.28 12:59政治

いい加減、「幼児的願望思考」から脱却しようよ

「米国が攻撃されたとき、日本はその状況を
ソニーのテレビで見ていられる」

トランプ米大統領の日米安保不平等発言、
アメリカからの見捨てられ不安の大きい
自称保守派は「見捨てないで!」と
大騒ぎしているみたいだけど、冗談じゃないよ。

アメリカだって、たとえば尖閣諸島をめぐって
日本と中国の戦端が開かれることになっても
すぐさま米軍が出てくるわけではない。
アップルのPCでYouTubeを見ていられる。
米軍が出てくるのは、自国の利益に関わるときだけだ。

日米安保第5条
武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするもので
あることを認め
自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処する

アメリカが自動的に日本を守るなどと、ただの一言も書かれていない。
ただの岩をめぐる争いに、アメリカは同胞の血を流さない。
もし私がアメリカ人なら、「当たり前でしょ?」と思う。
アメリカとは関係のない、日本の問題だもん。

他方で、もしアメリカが日本の了解を得ずに
戦争を始めたとしても、日本は自動的に
その戦争に巻き込まれることになる。
米軍基地があり、自由に米軍機が日本の上空を
飛び回ることができ、米軍の駐留費用も面倒みている。
日本国民が呑気にソニーのテレビを見ていたって、
それは当事者意識が欠如しているからであって、
もしこのとき、自衛隊が何もしなくても、
実際に日本は合法的に攻撃できるターゲットなのである。
開戦の決定権もないのに、アメリカが開戦すれば、
自動的に交戦国になってしまう。
それが日本の置かれた立場だ。

トランプさんが日米安保を不平等だとケチつけるなら、
この際、日米安保がなくても日本はやっていけるように
考えるのが日本人としての正しい姿勢ではないのか。
(いや、本当はケチつけられる前に自発的に議論して
しかるべきなのだけど)

もし現在の従米構造が一から見直されるのであれば、
沖縄から米軍基地はなくなるし、米軍駐留にまつわる
様々な問題は解消される。
バカ高い兵器を買わされることもなくなる。
横田空域もなくなる。
何よりアメリカの戦争に巻き込まれずに済む。

そのためには、憲法9条の破棄と、
成熟した軍事制度、軍事戦略が必要だ。
問題なのは、アメリカに見捨てられることではない。
日本人にその覚悟がないことだ。
いい加減、幼児的願望思考から脱却しようよ。
笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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