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小林よしのり
2019.9.5 11:07日々の出来事

玉川徹は何百万人の国民をミスリードしている

「そもそも総研」で「韓国無謬論者」の玉川徹が
週刊ポストの嫌韓記事を叩く特集をやっていた。
この人は自分の正義を疑わない人だなと感心する。
モーニングショーでは今朝も韓国のことをたっぷり
やっていたが、今後は扱わないようにしてはどうだ?

玉川が嫌韓が危険な理由として言った「戦争になる」
という理由は、わしが「韓国との戦争は200%ない」
と言ったことで後退させたが、今度は、竹島で突発的な
事件が起これば、日本人は嫌韓感情に火がついて戦争
するかもしれないと警告していた。

それもあり得ない!
憲法で領土問題の解決に戦争という手段を取ることは
禁じられている。
さらに言えば、国際法上も無理だ。
玉川徹は憲法や国際法の知識がなさ過ぎて、国民を
ミスリードしている。

テレビの視聴率は1%が100万人だ。
嫌韓本が50万部、売れたって、テレビの影響力の方が
はるかに大きい。
したがってわしは玉川徹のような、自分を正義だと妄信
している者こそ、危険人物だと思っている。

玉川は「戦争になる」という危機感を煽る手段に説得力が
ないため、今度はユーゴスラビアのように、民族虐殺が
起こる危険性を訴えた。
確かに関東大震災の時の朝鮮人虐殺はあったとわしは
思っているが、今はそんなことは起こらない。

関東大震災の頃は、メディアが新聞くらいしかなかった。
国民には「風評」の影響が大きかったし、当時は差別感情
も大きかった。
今はテレビもラジオもネットも、メディアが発達して、
差別感情も薄れた。
わしは玉川のように「愚民思想」ではないから、いくら
なんでもユーゴスラビアを例に持ち出すようなことは
しない。

嫌韓感情が今以上に増幅して、日本人が自警団を作って、
在日韓国人を虐殺するようなことも、200%ない!
在特会だってせいぜいヘイトスピーチまでだ。

わしは嫌韓本ブームには一切乗らなかった。
韓国の研究は独自に進めてきたが、嫌韓本と勘違い
されるのが嫌で描かなかった。
だから嫌韓本を「批判」はしてきたが、内容的には
当たってるところもあるから、基本的には特段関心も
払わなかった。

だが、嫌韓本を批判する者たちが「韓国無謬論」に立ち、
「日本悪玉史観」を信奉しているのは、両国にとって、
全然よろしくないと思っていた。
韓国人自身が「韓国無謬論」だから、日本人の「日本悪玉
史観」がそれを補完してしまって、韓国人をますます
「反日」民族に追いやってしまう。

何度も言うが、嫌韓本・嫌韓記事は憲法の「表現の自由」
で認められる。
それから、ここが大事なんだが、韓国の真実を語ること
までが批判され、封殺されるようになるのは「表現の
委縮」であり、「表現の不自由」である!

玉川徹は韓国の「国際条約違反」「国際法違反」を強く
批判しない。
これは重大な問題であって「韓国無謬論」に支配されて
いるからである。
今の玉川徹は公平性を欠いている。
それは指摘しておく。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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