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高森明勅
2019.10.30 06:00皇統問題

男尊女卑と「男系男子」限定

私は随分前から、側室不在の条件下で、皇位継承の資格を
明治以来の(側室を前提とした)「男系男子」に限定したままでは、
皇室そのものが存続できなくなる、と訴えて来た。
それは「男女平等」とか「ジェンダーフリー」といった観点からではない
(LGBTの当事者の1人がジェンダーフリーを激しく憎んでいたのを思い出す)。

もっぱら、皇統の維持を願ってのことに他ならない。
しかし、側室不在を“前提条件”として織り込まなければならないのが自明で
あるにも拘らず、
なおも「男系男子」をやみくもに維持しようと、今さら
時代錯誤な「氏(うじ)の論理」
などを振り回す様子を見ていると、
そのメンタルの根っこに、「男尊女卑」の観念が
黒々と横たわっているのを
感じざるを得ない。

過去の側室制度を現代の価値観で裁くつもりは毛頭ないが、「男系男子」
維持論者の中に、
時折、側室の復活を唱える者すらいるのは、
(論理的にはそれ以外に手立てがないとはいえ)

その呆れ果てた「男尊女卑」ぶりに、何ともやりきれない気持ちになる。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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