ゴー宣DOJO

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小林よしのり
2019.12.14 10:37日々の出来事

「良き観客」を隠れ蓑にしないこと

「ゴー宣道場」をただ穏やかに議論するだけの場にして、
そこで知り合った人たちと仲良くおしゃべりする会にする、
それだけが「良き観客」というものだろうか?

わしは薬害エイズ運動の教訓から、教科書運動でも、
既存の政治勢力やイデオロギーに取り込まれた市民運動を
避ける意味で「良き観客」という言葉を使った。

だが、その言葉を隠れ蓑にして、「議論だけして分かった気
になって、一切の行動を拒否し、仲間を作って宴会やレク
レーションに興じる会」になってしまっていいのだろうか?
それはニヒリズム追認の会ではないだろうか?

「仲間意識」だけで参加している人がいて、「ゴー宣道場」
で知り合った人とは、破門になったあとでもお友だちと
して付き合っている人がいる。
そんなに気が合う人なら付き合えばいいと思うが、
内部情報がダダ洩れになると、メーリス管理人の時浦の
責任問題になる。もちろんわしの責任でもあるが。

破門という手もそう簡単には使えないし、情報公開も人の
名誉を傷つけたくないからできないし、組織運営は難しい
ものだ。

「友達作り」「仲間作り」が最大目的なら、「ゴー宣道場」
ではなくて、別の場所やネットの中で気の合う人と知り
あえばいいのではないか?

「ゴー宣道場」は①皇統の安定的継承②「侵略できない・
侵略に加担できない」脱属国の憲法改正③女性の地位向上
を掲げているが、わしは④共同体の再生を付け加えたい
とも思っている。だが、なかなか実現は厳しい。
何ひとつ実現できないかもしれない。

これからは脱ニヒリズムの「ゴー宣道場」にしていく
道もある。
多くの門下生たちがそれをやってみたいと思うようになっ
てきた。
政治的影響力を持つ「ゴー宣道場」になることは全然悪い
ことではない。
美意識に反することはどうせわしが出来ないのだから。

「良き観客」が「ニヒリズムの隠れ蓑」にならず、
政治的効果を発揮する方法論を考える「ゴー宣道場」に
変身していくために、「個」の連帯を計る門下生たちは
「活動的な良き観客」だろう。

もちろん現場が一番は今後も変わらない。
忙しすぎてただ観客でい続けることしかできないと
いう人たちも、当然「良き観客」だろう。
もう少し言えば、ニコニコチャンネルの「ゴー宣道場」
の会員になって、500円払ってくれる人は「ありがたき
観客」である。
運営費がなければ何もできないのだから。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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テーマ: ゴー宣DOJO in大阪「週刊文春を糾弾せよ!」

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