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高森明勅
2020.1.16 06:00皇統問題

男系・女系は「輸入的な概念」?

先頃、神社新報編集部『皇室典範改正問題と神道人の課題』が刊行された。
ブックレットの体裁ながら周到かつ公正な力作。
「神道人」だけでなく、広く読まれるべき良書だろう。
例えば、次のような言及も。
「(明治の皇室典範の起草に当たった)井上毅(こわし)は、確かに『姓(せい)』
は父系で継承されるべきとの観念を前提としてゐた。
だが…本来『姓』を与へる存在である『姓の無い』我が国の天皇が拘束されねば
ならぬ原理なのかどうか疑問なしとしない。
古制に詳しい元老院内の国学者・横山由清(よしきよ)も『男統』が絶えた時には
『女統』を認める案を考へてゐた(「継嗣考」)。

また、『男系・女系』なる語も明治十年代半ばまでは使用されず、専ら欧州国憲の訳語
『男統・女統』が用ゐられた。
これらは前近代には『皇統』を論ずる文脈で使はれてをらず、欧州輸入的な概念の
色彩が濃い」注目すべき指摘だ。
【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/
高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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