ゴー宣DOJO

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泉美木蘭
2020.1.24 12:08

漏水の間

一昨日、生放送終わりで帰宅し、
寝る準備をしていた深夜0時すぎのこと、
突如、天井裏に
水の流れ込む音が聞こえはじめ、
えっ、えっ? ……えっ、えっ!?
と思いながら上を見上げてオタオタしていたら、
天井照明のところから、ドドドドドド!!

こんな漏水の仕方があるのかよ、
という悲劇に見舞われた。

すぐにブレーカーを落とし、電球を抜いたら、
そこから顔面めがけて水がピューーーッ。
水難の相を体現しすぎである。

業者の人が応急処置してくれたのだけど、
天井を50cm四方カットして、そこからビニール袋で
巨大なドレーンを作り、キッチンの流しに漏水を
誘導してあるという状況。
部屋のなか、エイリアンの巣みたいになってるよ。
やれやれ。

最近ラジオでXIIX(テントゥェンティ)の
「Stay Mellow」という曲が何度も
流れていて、
ちょいヘンタイ系だけど音が自分好みで気に入ってる。
曲だけ聞いていたときは、てっきり椎名林檎系の女性かと
思っていたけど、映像を見たら男性だったので
かなり驚いた。

今年はビリー・アイリッシュが来日コンサートするらしい。
先週、アメリカの学者が書いた、アメリカの凄まじい
ナルシシズム文化の病みを分析した本を読んだのだけど、
めちゃ歌の才能があるけど、めちゃ病んでる17歳の少女が
大スターになる、というのがいかにも現代アメリカって感じだ。

日本も、原宿、表参道辺りを人間観察しながら歩くと、
ビリー・アイリッシュの髪型をそっくり真似した
若い女の子がいっぱい歩いている。
Youtubeでミュージックビデオを見て、シンパシーを
感じる世代が大勢いるということなんだろう。

最近、親から「王子様」という名前をつけられて育った
高校生が、自分の名前が恥ずかしいと裁判所に申し立てて、
改名を認められたというニュースがあったけど、
「きらきらネーム」は、何も日本独特の現象ではなく、
アメリカでも起きていたということをナルシシズムの本で
はじめて知った。

過剰な自己愛に浸りがちで、傷つきやすく、やけに内向的で
自閉的な傾向が強い世代は、次世代にどんな影響を及ぼして
いくのか。そんな世代を生む社会とはなんなのか。
「人を愛するには、まず自分を愛さなきゃ!」なんていう
セリフが、ドラマだったか、漫画だったか、歌詞だったか、
とにかくたびたび聞こえてきた時期があって、
そういうもんか~と何となく聞いてたけれど、最近は、
自己愛推奨のための陳腐なきらきらスローガンが蔓延してた
だけだったんじゃないかと思っている。

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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