ゴー宣DOJO

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泉美木蘭
2020.9.12 01:42

コロナでテンション高い人たち

毎週聞いてる爆笑問題のラジオに、“コロナ休暇”の爆笑・田中の
ピンチヒッターとして、伊集院光が出てきて、
芸人がコロナを笑いのネタにできなくなっている、
自分たちは「戦争は恐ろしいものだ」と教え込まれてきたけど、
実は戦争中にだって異常にテンションが高かった人もいたわけで、
このコロナ禍でも、妙にテンションが高い人のことを見といたほうが
いいんじゃない? というようなことを、冗談をまじえつつ上手に
話していた。
そのぐらいがラジオで話せる限界みたいだ。

コロナでテンション高いマスコミは、マスクしない人間のことを、
まるでチンピラだったかのような印象操作を平気でやってのけるし、
コロナでテンション高い都民ファーストの議員たちは、
感染者が外出して他人に感染させたら罰金を科すという条例案を
練っているし、
「みんな大人しく言うことを聞いておきましょうよ」なんて
テンション高まって言ってたら、はたと気がついた時には、
とんでもない強権に弾圧されて、物も言えなくなってしまうよ。
今でも十分、言えない状態になっているけど。

コロナでテンション高ぶりすぎたイギリスは、本格的にトチ狂って、
コロナ政策に対する抗議デモを本気で弾圧しはじめている。
テンション高いボリス・ジョンソンの記者会見を見たけど、
屋内でも屋外でも、6人以上で会うのを禁止。
ルールを破ったら逮捕だって。
そして、またもやテンション高いファーガソン教授が出てきて、
「もっと厳しく制限を科せ、地方にもやれ、今やるしかない」
なんてけしかけていた。

日本と季節が逆のオーストラリアは、いま超強権ロックダウン中で、
通勤・通学・必要な買い出し・1日1時間の運動以外は外出禁止。
そしてこれまた超ハイテンションの警察が容赦ない。
妊娠38週の女性が、公園で運動をしていて、息切れがしたので
座って休もうとしたら、テンション高い警察官2人に取り囲まれて
「1日1時間の運動はしてもいいが、公園で座って休憩してはいけない」
と詰め寄られていた。
同じく、公園のベンチに腰かけていた白髪のおばあさんのまわりを、
テンション高い数人の警察官が取り囲んで、おばあさんから携帯を
取り上げてしまい、身分証を出せと脅していた。

以前だったら「外国ってなんでこんなことになっちゃうの?」と
思って眺めていたぐらいかもしれないけど、
はっきり言って、日本がいつこうなるか、身に迫るような感覚が
私にはあるよ。
それほど「自由」を放棄した、いや、そもそも「自由」が何かが
わからない、異常にテンションの高い日本の空気が恐ろしい。

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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