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高森明勅
2020.10.10 06:00皇統問題

皇位の安定継承、やっと検討?

延期されていた「立皇嗣の礼」が11月8日に実施されることが決まった。
なので、皇位の安定継承に向けた政府の検討も、
ようやく本格化するはずだ。

何しろ、上皇陛下のご譲位を可能にした特例法の附帯決議に、
同法施行(平成31年4月30日)後「速やかに」と求められていた
にも拘らず、政府はいたずらに“先延ばし”を続けて来た
(既に1年半近く経過した!)。

しかし、もはや言い訳は通じない。
だが、改めて言う迄もなく、側室制度と非嫡出による継承を、
今さら復活できない以上、皇室典範が規定する継承資格の
「男系男子」限定を維持したままでは、皇位の安定継承はとても望めない。
皇室それ自体の存続すら危ぶまれる。
だから、憲法に定める「象徴」天皇(1条)の「世襲」継承(2条)を
維持する為には、その限定を解除する以外に手立てはない。

その意味では、(明治典範のルールを変更して)非嫡出の継承可能性を
排除しながら、一方で、(明治典範のルールをそのまま踏襲して)
男系男子の“縛り”を維持した、今の典範の制度の設け方は、
元々、憲法の世襲制に矛盾する内容だったと言わざるを得ない。

政府・国会は憲法の要請に従って、その矛盾を速やかに解消すべきだ。
それは勿論、国民多数の願いでもある。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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