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高森明勅
2020.11.6 06:00皇統問題

国民民主党・玉木代表の国会質問

11月4日、国民民主党の玉木雄一郎代表が衆院予算委員会で質問に立たれた。
皇位の安定継承への取り組みは、「立皇嗣の礼」が終わったら、
直ちに始めるのか、という主旨の質問だ。
これに対し、菅義偉首相は特例法の附帯決議の趣旨を尊重し、
「速やかに」行う旨の答弁を行った。

その他には、特に目新しい内容は無い
(前置きとして、例の「男系の重み“など”を踏まえ“ながら”…」を繰り返しただけ)。
しかし、立皇嗣の礼を目前に控えたこのタイミングで、政府にこれ以上、
先延ばしをさせない為に、きちんと“釘”を刺して戴いたのは、貴重だ。
又、同党がこのテーマを重視している姿勢を鮮明にされたことも、心強い。

恐らく自民党の中にも、そうした国民民主党の姿勢に共感している議員が
(河野太郎大臣や甘利明税調会長など以外にも)いるはずだ。
それにしても、産経新聞がこのやり取りを
「菅首相、皇位継承『男系継承の重み踏まえる』」という記事にして
(11月4日、17時26分配信)、何の変哲もない“前置き”の部分を主に取り上げ、
「(先延ばしせず)速やかに」という答弁のポイントを全く抜かしてしまったのは、
意図的な印象操作というより、この時の「質問と答え」の
主眼そのものを理解できなかった為だろう。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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