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徒然草気まま読み#119
「笛を吹く男」
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今回扱うのは、第四十四段。
一部をご紹介すると…
怪しの竹の編戸の内より、いと若き男の、月影に色合定かならねど、つやゝかなる狩衣に濃き指貫、いとゆゑづきたるさまにて、さゝやかなる童一人を具して、遙かなる田の中の細道を、稻葉の露にそぼちつゝ分け行くほど、笛をえならず吹きすさびたる、あはれと聞き知るべき人もあらじと思ふに、行かむかた知らまほしくて、見送りつゝ行けば、笛を吹きやみて、
前回、徒然草の中でも何が言いたいのか
理解しかねる異色の段を紹介したが、
今回はそのすぐ次の段。
そしてこれがまた、
前段と同様の不可解な話。
よく読んでみると、兼好は相当
おかしなことをやっているのだが、
本人はそれを自覚もしていない
様子で風流を味わっている。
二段続けてこんな話が出て来るとは、
兼好法師って、こういう奇行を
する癖があったのだろうか?