ゴー宣DOJO

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泉美木蘭
2021.3.7 12:12

人々の様子と飲食店の様子のこと

ぐだぐだ感は確かにありますね。
「緊急事態宣言」そのものが「オオカミ少年」みたいなものに
なってしまったように感じるし、
このごろ陽気もいいし、もはや「緊急性」なんて感じてない人が
増えたような気がします。
そして、そういう感覚の人が身の回りに増えてきたら、
「右にならえ」で、防空壕から顔を出す人が増えるのかもしれない。

海外、とくに最近『モーニングショー』で玉川徹サンが
やたらと絶賛しているオーストラリアなんかは、
警察が強権をふるいまくってガツガツ市民を弾圧しました。
持病のために医師の許可を得てマスクをしていなかった女性が、
パトロール中の男性警官に首をしめられ、地面に引き倒されて
逮捕・起訴されていますし、

フェイスブックに、ロックダウンに反対しましょうという
書き込みをしていた妊婦の自宅に警察官が踏み込み、
夫と幼い子どもの前で逮捕されたり、めちゃくちゃです。
広々とした公園の原っぱで、他人と距離をとって座る若者が
(そのような形の反ロックダウン集会だと思いますが)、
重装備の警官に囲まれてボコ殴りにされていました。
地元のニュースでは、マスクをしない集まりや、
反ロックダウンを訴えるデモのことは、
「テロ」と表現されているようです。

玉川徹サンは一体、なにを見て、なにを絶賛したいのかと
首をかしげます。
私にはもう、テレビの中が、完全に異世界のファンタジーに
見えるようになりました。
『月刊ムー』をのぞき見る気分です。
そもそもワイドショーというものは、こういう感覚で見ておくのが
正しいのだろうと思います。

ただ、そんな中、私の住む新宿区の飲食店は緊張感の残るところが
多いように感じます。
「まん延防止措置」の罰則でつるし上げられる可能性があり、
なかなか宣言を無視するところまで踏み出せないのだと思います。
居酒屋で、テーブルの上にどーんと置かれたアクリル板を、
どけてもいいかと聞いたら、

「うちから『どけてもいいですよ』とは言えません。
お客さんが勝手にどけたということにさせてください。
本当になにを言われるかわからないので……」

という風に言われて驚きましたが、気の毒になりました。
コロナ禍に入ってから積極的にランチに行くようになった
近所のおいしい洋食店も、

「マスクなしでの会話は控えてください」

という張り紙をするようになりました。
この1年でかなり疲弊して、もう反抗心以前に、経営体力が
残っていない店も多いと思いますし、

特に「東京都新宿区の飲食店」となると、
小池百合子になにをされるかわからないという圧迫感があると
思うので、そういうアピールをするまでに追い込まれている
のかもしれません。
もしもの時は、倉持麟太郎弁護士にどうかがんばってほしいと
思ったりもしています。

 

 

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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テーマ: ゴー宣DOJO in大阪「週刊文春を糾弾せよ!」

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