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小林よしのり
2022.4.26 09:48日々の出来事

喘息の治療薬はコロナに効くか?

わしがカンヅメ明けで帰宅した週(4月3日から)に、
秘書みなが発熱し、コロナ陽性になった。

ほとんど同じ時期に、妻も38度の高熱が2日間出て、
ごほごほ咳をしていた。
喉が痛かったようなので、完全にオミクロンだ。
泉美さんもオミクロン経験済みだが、モノが飲み込めない
ほど痛くなるらしい。

だがその週は、わしも体調を壊していて、横隔膜と足が
痛くて歩けなくなっていたので、妻はPCR検査を
受けず、家事の合間に寝るという日々で、回復させた。
土曜日には生放送前、わしが単行本にサインする手伝い
をしに、仕事場にも行っている。

その週はオミクロンの飛沫が家中で飛び交っていたのに、
わしには感染しなかった。これが重要だ。
免疫の軍事訓練が出来ているからか?
それとも、喘息だから、治療薬アドエアのステロイドを
吸入しているからか?
ステロイドは、気管支の炎症を抑え、肺への空気の通り道
を広げる作用があり、「ACE2」受容体を減らす効果がある
という説もある。

今回、スタッフの宇都くんがオミクロンの疑いがあり、検査を
したのだが、その報告に1週間もかかっていて、昨日、
ようやく「陽性」だという報告が届いた。
オミクロンは発熱前2日間と、発熱後2日間くらいで、
感染力はなくなるので、隔離期間はとっくに終わっている。
もう熱もないし、喉の痛みもひいていて、回復している。

そこで面白いことが起こったのだが、同時に検査をした
宇都くんの妻は「陰性」だったのだ。
彼女は喘息で、わしより強力な吸入剤を使っている。
泉美さんがオミクロンに感染したから、喘息患者はコロナ
に強いと断じきれないが、オミクロンは今までのコロナの
ように、「ACE2」には吸着しないが、喉の奥に吸着
するのなら、やっぱり喘息用ステロイドが効いている
可能性が高い。

しかし、それ以上に効果があるのは、免疫の軍事訓練
だとわしは感じている。
人間の免疫力と、ウイルスのせめぎ合いは、常に
「動的平衡」だからである。
常に軽く曝露・感染をしていて、免疫の軍事訓練を
意図的に行なうしかないのだ。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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