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高森明勅
2022.7.1 08:00皇統問題

参院選候補者アンケート「女性天皇」への反対表明は少ない!

この度の参院選候補者へのアンケート結果
(ZERO選挙2022参院選候補者アンケート)を見ると、
「女性が天皇になるのを認めること」への
明確な反対は極めて少ない。

政党別に整理すると、主な政党
(自民党・立憲民主党・公明党・日本維新の会・共産党
・国民民主党・れいわ新選組・社民党)のうち、
自民党以外は全て「反対」が0%。

その自民党でさえ反対は16%にとどまる。
少し腰が引けた「やや反対」が22%。
“マッチョ保守”のイメージが強い日本維新の会でも
「やや反対」が僅か3%で、反対はゼロ。

維新の会より「やや反対」の比率が高いのは国民民主党で、4%。
「やや反対」も、これら自民党・国民民主党・維新の会の3党だけ。
以上は勿論、あくまでも今回の候補者を対象とした
限定的なアンケートの結果に過ぎない。

しかし、そうではあっても、政治家「世間」の
「女性天皇」に冷淡な“空気”と、個別の候補者自身の
感覚との齟齬が、はっきりと露呈している。

このような事実は、大きな力を揮(ふる)っているように
見える“空気”の脆弱さを浮き彫りにしていて、
なかなか示唆的ではあるまいか。

最も目立つ「どちらとも言えない」という回答
(自民党49%、維新の会90%、れいわ100%)は勿論、
「やや反対」も含めて、政治情勢などで多くは「賛成」に回る
可能性があると考えられる(与党の公明党は「賛成〔18%〕」
「やや賛成〔50%〕」を合わせて68%)。

本当に“敵”とすべき勢力の実態(!)は、
決して恐れるに足りない。いかに味方を増やし、
敵を孤立させて行くか。

時間の制約があるので油断、楽観はもとより禁物ながら、
国民の真剣な取り組み方次第では「女性天皇」の実現
(歴史的には復活!)に大きな展望が開けてくるはずだ。

追記
全国各地での候補者への個別アプローチについて、
サイト「愛子天皇への道」への報告件数は、
6月29日19時半現在の集計で、
25都道府県103件に達している。
関係各位の熱意に敬意を表する。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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