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笹幸恵
2023.1.7 15:56皇統問題

週刊ポスト、山口真由のトンデモ発言オンパレード

週刊ポスト(1/13・20号)の鼎談
佳子さまの結婚・皇籍離脱は
悠仁さまにも「選択」を迫る
は、王室ジャーナリストの多賀幹子、
三浦瑠麗、山口真由の3人が
皇室について語っている。

とにかく山口真由の発言がひどい。
何もわかっていないことがよくわかる。

皇室のSNS発信についてはこう述べる。

「愛子さまと悠仁さまのSNSがあって、
どちらかが圧倒的にフォロワー数が多かったら、
国民人気の差が浮き彫りになってしまうのでは?」

ポピュリズム至上主義者か。
軽薄で、つまらんことを言うね。
自分がつねにフォロワー数を気にしているんだろうな。

そうかと思えば、舌の根も乾かぬうちに
こうのたまう。

「そもそも皇室と国民の支持は関係ないんですよね」

え。じゃあフォロワー数だって関係ないじゃん。

「皇室の正統性の根拠は国民の支持ではない」

正統性の根拠は血統だと言いたいんだろうけど、
今の世の中はもっと複雑だよ。
憲法第1条を読んでごらん。
国民の総意に基づくと書いてあるよ。
上皇陛下は、日本国民統合の象徴としてどうあるべきか、
平成の時代にずっと模索してこられたではないか。
それに寄り添うことのない、全く上から目線の
しかも陳腐なセリフ、よく吐けますな。

以降、自らは最も尊皇心があると勘違いして
上からモノをいう自称保守おじさんと同化。
「皇室には権利より義務」
「宮家はいざというとき天皇家のスペア」
「臣籍降下した宮家のお子さんを養子に」

そうかと思えば、佳子さまのご結婚については、
「国際結婚でもいいのでは?」

テキトーすぎだろう。
佳子さまご本人のご意思があるならまだしも。
やれ義務だのスペアだのと言っておきながら、
女性皇族の結婚だけはリベラルというか国際的というか。
いや、やっぱりテキトーなだけだな。

悠仁さまに嫁ぐ一般女性のプレッシャーについて
三浦瑠麗氏が発言すると、こう来た。

「今は体外受精の技術があるから、悠仁さまに嫁ぐ女性は
20代の時に卵子をたくさん凍結しておけば、
高い確率で男子が産めると思います。
どうしても男系男子の血統が大事なら、
いまのうちに男性皇族の精子を凍結しておく
べきかもしれません」

ここ、私は一番ドン引きした。
人の人生と、命の誕生が、科学技術でどうにでも
なると考えている浅薄さに生理的嫌悪を覚える。
実際、このあとに山口自身も認めている。

「わたし個人としては、天皇と皇室は『制度』であり、
その方々が『生身の人間』と想像したくないという
気持ちがあります」

そうだろうな。
そうでなければ、卵子を凍結、精子を凍結などと
軽々に口にはできないよな。
というか、そもそも皇族は「生身の人間」だ。
あなたがどう思おうと勝手だが、
それを皇室に押しつけるな。

その勝手な言い分は、さらに続く。
佳子さまについてこう述べている。

「”皇室から出たいけど義務だから耐える”という
佳子さまに十字架に架けられたイエスを見るからこそ、
皇室という特殊な制度を維持できるのだと思います」

皇室が維持できているのは、
耐えるイエスを見るから?
バカか。
佳子さまを勝手にイエスになぞらえる発想もおかしいし、
「出たいけど出られない」と耐える姿に感銘を受けるなど、
皇室に忍耐を強いる前提でモノを語っているのもおかしい。

国民の側に皇室を支える鍵があるなどとは思ってもいない。
ゆえに自らの言動を省みることもない。
竹田恒泰の本しか読んでいないから、こういうことになる。

ニューヨーク州弁護士なら、
ニューヨークに帰ってくれ。

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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