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高森明勅
2023.2.3 08:00皇統問題

国民女性が男性皇族との婚姻により皇籍取得することの合憲性

旧宮家系国民男性が養子縁組その他の方法で
皇籍取得することは憲法違反という指摘。
これに対して、説得力のある反論がいつまでも出てこない。

そんな中で、相変わらず頓珍漢な言い分を
並べる人がいるようだ。
国民女性が男性皇族との婚姻によって皇籍を取得することは
憲法上、何ら問題視されないではないか
(だから旧宮家プランも大丈夫)、と。

これについては、プレジデントオンラインの1月の記事でも、
サラリと触れた。

婚姻による皇籍取得が憲法違反にならないのは当然だ。
その場合は、対象について“旧宮家”とか“皇統に属する…
”などという、「門地(家柄・家格)」による限定が
一切“無い”からだ。

婚姻でも、もし対象を特定の門地に限定する制度ならば、
当然ながら同じく憲法違反になる。
旧宮家プランの場合は勿論、旧宮家という限定を
外すことが原理的に不可能なので、論理必然的に
憲法違反を免れない、という至ってシンプルな話。
私がもう何度も説明して来たことだ。

追記

政府の事務方トップの内閣官房副長官だった
石原信雄氏が亡くなられた。
昭和から平成への御代替わりの際、官邸に招かれて
皇位継承儀礼についてレクチャーしたことなど、
同氏との接点に関わるいくつかの忘れ難い出来事について、
いずれ機会を見てブログに書いておきたい。
ご冥福を祈り上げる。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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