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大須賀淳
2023.8.15 09:52その他ニュース

男系男子固執と「なにかあったらどうするんだ症候群」

SNSを観ていたら、DVに関する話題の中で「なにかあったらどうするんだ症候群」という言葉が目に止まりました。

 

そんな言葉あるの?と検索してみると、元陸上選手の為末大さんが提唱されている語でした。

 

リンク先のコラムは、リスクの過大評価による社会停滞への警鐘であり、文中で挙げられている「コロナ騒動」を含め、日本の社会に(それこそCOVID‑19のウイルス以上に)蔓延する病理を、非常に的確かつ簡潔に分析されています。

 

(単なる体育会系的な精神論でない事を理解するため、下記の併読もお勧めします)

 

最近の谷田川惣による日刊ポエムなどに顕著ですが、皇位継承における男系固執も「〝女系〟を認めて皇統が途絶えたらどうする!」という、まさに「なにかあったらどうするんだ症候群」の一種だと思います。

 

一方、男系男子固執論者の主張は、おしなべてリスク評価の基準がおかしく

 

●悠仁さまにお子様ができなかった時に考えれば良い

そこまで放置したら、打てる手段が無くなってしまう

 

●旧宮家の男系男子子孫に皇籍を付与する

1億歩譲って最大限に好意的に捉えても「違憲の疑義」が存在する

 

●陛下に側室を

論外

 

ついには、乳児死亡率の低下という、性別の限定には何の関係もない要素を錦の御旗に、大学の准教授というインテリ層に属するはずの御仁までが「神風頼み」し始める始末…。

 

男系男子限定でなくなると、易姓革命や内乱が起こるといったような荒唐無稽な「リスク」を喧伝する一方で、全く役に立たないどころか、皇位継承に一層の危機を招くような主張ばかりです。

 

「性別を問わない直系長子優先の皇位継承」は、あらゆる面で最もリスクが少なく安定的なのは明白です。国会議員の多くもそれを理解しているはずですが、やはり「なにかあったらどうするんだ症候群」に罹患しているため、皇位継承への意見を「保留」「無回答」とするような責任の放棄に走ってしまう(ある種、ストレートにアホで堂々と男系男子固執している者よりタチが悪い)。

 

この視点で考察を続けると、日本が陥っている、さらにグロテスクな状況が浮き彫りになってきます(つづく)

大須賀淳

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